・「豪画沙」(上) 永井豪(2017、講談社)
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永井豪画業50周年記念出版だそう。全収録作が初単行本化の短編集。
あまり古いものは収録されていない。
収録作は「悪魔騎士 Demon Knight」、「娘中天」、「シレーヌちゃん」、「霊界ドアー」、「ヴァンパイアコップ」、「ハレンチママさん」
「悪魔騎士 Demon Knght」は、「デビルマンサーガ」のプロトタイプだろうか?
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永井豪画業50周年記念出版だそう。全収録作が初単行本化の短編集。
あまり古いものは収録されていない。
収録作は「悪魔騎士 Demon Knight」、「娘中天」、「シレーヌちゃん」、「霊界ドアー」、「ヴァンパイアコップ」、「ハレンチママさん」
「悪魔騎士 Demon Knght」は、「デビルマンサーガ」のプロトタイプだろうか?
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「ススムちゃん大ショック」、「真夜中の戦士(ミッドナイトソルジャー)」、「野牛のさすらう国にて」、「シャルケン画伯」、「宇宙怪物園」、「遺品」、「蟲」、「ミストストーリー 雪」、「ミストストーリー 乳房の思い出」、「豪ちゃんのふしぎな世界」収録。
ここではやはり「ススムちゃん大ショック」(1971年)だろう。ちょっと筒井康隆の短編っぽいところもあるのだが、逃げのびてくる子供たちの描写などは、まさに永井豪という感じである。
「永井豪がよく描いていた子供対大人」というモチーフをホラー仕立てにするとこんなに怖くなるのか、という印象。タイトルも実にいい。
ミストストーリーから「雪」、正統派グロホラーで良い。「乳房の思い出」、そこはかとないエロチシズムが良い。名作ではないか?
「真夜中の戦士」(1974年)は、若い人が読むと多少古く感じるかもしれないが、個人的には寓話的で悪くないと思う。
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70年代から2002年くらいまでのホラー短編を収録しているが、70~80年代のものが多いか。
「くずれる」、「白い世界の怪物」、「DON!」、「サタンクロース」、「霧の扉」、「ミストストーリー 面」、「永井豪の霊界探検」、「思い出のK君」所収。
永井豪の短編はざっくり分けて「自分は何者なのか?」という自問自答、あるいは「この世界は本当にまともな世界なのか!?」という世界への懐疑、を題材としたものが多い気がする。
表題の「くずれる」は、まさに自身のアイデンティティと世界への疑問を同時に表現した作品。
「思い出のK君」は、何度も短編集に収録されているが、「マジンガーZ」ファンは必読(ホラーではない)。
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スーパージャンプ連載。板垣元沢入のボディガードであり、政府とか国家間レベルのトラブルを解決する忍者・木場優児(マーダーライセンス牙)と、庶民を食い物にする悪党を抹殺する雪藤洋士(ブラックエンジェルズ)が出合い、き共闘したり、対立したりといった内容。
6巻くらいまでは面白かったが、徐々に失速を始めた、と言わざるを得ない。というのは、社会情勢に対する考え方が、あまりに納得しがたいものだったから。「マーダーライセンス牙」は、社会問題を題材として、簡単に善悪に分けられない世界の中での悪とは何か、を考えて描いていたと思うが、本作の終盤ではいくら娯楽作品といっても、納得できない政治観、善悪の基準が出てきて、個人的にはついていけなくなってしまった。
たとえば「男らしさ、女らしさ」という点について、あるエピソードではそうしたステロタイプに異議を唱えておきながら電車の中で化粧するギャルに「昔の女学生は……」などと言いながら説教するのは完全に矛盾だろう。
また、援助交際を批判するなら、雪藤の同棲相手が風俗嬢であることと矛盾してしまう。
8巻か9巻から死んだはずのブラックエンジェルズの松田が登場してからも、そのあたりの違和感はぬぐえなかった。バトルの技にしても、経絡秘孔を突くとか「発勁」といった90年代くらいに使い古されたものが多く、読んでいて困ってしまった……。
その後、2011年頃の松田を主人公とした「ザ・松田」は、完全に「荒唐無稽」の方に針が降りきれていて面白いんですけどね。
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1980年頃連載。単行本に初出の記述がないのはなんとかしてほしい(目次のところにありました! 老眼で見落としていました。すいません。おわびに切腹します。ざっくりプレイコミック連載、1980~81年頃の作品です)。
ミャアちゃんという無気力でクールな美少女が、毎回不条理な事態に巻き込まれる一話完結のギャグマンガ。
この単行本で、完全版は初刊行だという。
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月刊少年チャンピオン連載。
前作(「クローズ」)終了より、物語内では約1年後。「カラスの学校」と呼ばれる不良高校「鈴蘭」を中心に、「戸亜留市」の不良高校、および暴走族「武装戦線」の、他グループとの抗争について描く長編ヤンキーマンガ。
主人公は携帯もつながらない山奥から入学してきた月島花。彼は先代がだれも統一できなかった鈴蘭高校の「番長」を目指し、「花組」を結成する。
さて、私はこの作品、あまり高い評価ではないので、好きな人はこの先は読まないでください。
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文芸カドカワ、およびnoteに連載。
ふだん、あまりマンガを読まない妹も買って読んだとわざわざメールが来たから、売れているのかもしれない。
「うつ」について描いたマンガはあるが「うつを抜けた」人たちにインタビューしたというのがポイントだろう。「ツレうつ」とかもいい本だと思ってますけれども。
インタビューされた人たちの「自己流」の「治す方法」が、まあ「非・正統医療」にまで至らず、ギリギリのところで止めてあるのもポイントかな。
著者は、医者の言葉で悪化した、と言っているが、最終的には現代医療を肯定している。こういう良い意味での「ちょっと玉虫色な感じ」というのは、マンガに適しているかもしれない。
ただ、出てくる人全員「すごく仕事ができる人」なんだよね。そこが、ちょっと引っかかったけど。そりゃ好きなこと仕事にしてて、そこで肯定されれば気持ちいいよね~っていう。
「ニートだけど治りました」みたいな人が、一人欲しかった。
でも、面白い本だとは思います。
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人気作であったデビュー作「私立極道(きわめみち)高校」が思わぬ不祥事(トラブル?)で終了となった後、仕切り直して少年ジャンプに連載された作品。
現在、四十代前半の人の中には宮下あきら作品に関し、「男塾」以降は読んだことがあっても本作を読んだことがある人は意外に少ないのではないか。
東北らしき田舎から修学旅行で東京にやってきた暴れん坊の虎は、学帽政(「極道高校の主人公)とのケンカに敗れ、また政とその仲間たちの男気にあこがれ、彼らが収監されるという「網走極東少年院」に入り込む。
後は少年院とは思えぬ無法ぶり・自由ぶりの中での騒ぎと、極東少年院に敵対する少年院などとの戦いが描かれる。
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もうすぐ最終回を迎える「こち亀」が週刊少年ジャンプでスタートしたのが1976年。
本作はその3年後の1979年にスタート、翌年の11号で「アシスタントが無断で実在の高校の校章を書いた」という件で連載打ち切り、単行本も絶版回収となった。
この単行本は、最近出た「復刻版」で打ち切り直前まで掲載されているが、作者あとがきで「極道高校の人気で観たこともない大金を手に入れ、酒と女におぼれた」とある。新人が、単行本も1巻しか出ていない状態で、いくら右肩あがりとしてもそれだけの大金を入手できるか疑問だが、作者のリップサービスかもしれない。
さて、この「みんなが読んだつもりであまり読んだことのない」本作のあらすじは簡単に言えばこうだ。
極道社会の伝統を守るため、全国各地の極道の親分が力を合わせ創設した国内唯一の極道(要するにヤクザ)養成機関「私立極道(きわめみち)高校」。
そこに所属する生徒たちは、「ヤクザを育成する」というムチャクチャな学校内プログラムや、全国から集まってくる猛者とのケンカに明け暮れる。
その中には、一匹狼のスタンスを崩さない男・学帽政(がくぼうまさ)の姿があった。
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