【特撮】・「異次元人好きから観た ウルトラマンA第23話 「逆転!ゾフィ只今参上」
【特撮】・宇宙人好きから観た「ウルトラマンタロウ 第36話「ひきょうもの! 花嫁は泣いた」、
そして、【特撮】・宇宙人好きから観た「ミラーマン 第2話「侵略者(インベーダー)は隣りにいる」に続き、超常現象のハイストレンジネス事例が好きな人が好きそうな特撮をメモっておくという、私の仕事です。
景気のいいサブタイトル「逆転!ゾフィ只今参上」とはまったく違う、奇妙で奇怪な物語が展開される。
薄汚いが、どこか仙人のようにもみえる奇怪な老人が、子供たちを扇動する。
「お前はお前を信じなさい。ホレ信じなさい。ホレ信じなさい。
お前はオレを信じなさい。ホレ信じなさい。ホレ信じなさい。」
奇妙な歌を流行らせ、子供たちは彼に着いていく。
北斗は海辺(XYZ地点)で、老人と子供たちが消えてしまうのを目撃する。
そしてその後に、雪が降ってくる。
体験したとおりのことを、TACの隊員たちに告げても、南夕子以外はだれも信じてくれない。
「ウルトラマンA」という作品は、この「目撃事例をだれも信じてくれない」というシチュエーションが、少なくとも23話までに非常に多いのだが、このエピソードでは特大級の「信じてもらえない状態」が展開されるのである。
TACの隊長、隊員たちに、TAC基地で自分のハイストレンジネス体験を必死で話す北斗役の高峰圭二氏は迫力がある名演だと思う。
他の方のブログなどでも、この作品の奇怪さについては語られているので詳細は省く。
が、私がとくに面白かったのは、「子供たちが消える現象」が海外でも起こっているとして、外国語(英語ではなかったはずだが忘れた)で、植木等の「学生節」の替え歌だという、「お前はお前を信じなさい。ホレ信じなさい。ホレ信じなさい。」が歌われているという点である。
あまりの奇妙さに爆笑してしまう人もいるかもしれないが、私は少し感心してしまった。
ラスト、消えた子供たちが空から降ってくるシーンも、なかなかヤバい。
「だれにも信じてもらえない奇妙な体験を表現する」という点において、ハイストレンジネス現象の好きな人は、観て損はないと思う。
| 固定リンク