旧作

ウギャー

なんか、どんどん書けなくなりますよねブログって。
わりと、ツイッターとかフェイスブックでは書いているんですよ。
でももう性格上、「こういう文句が来るな」とか「こういうクソリプが来るな」と思うと、書く気しなくなるんですよね。

そうそう、某映画監督がツイッターで、自分の好きな有名映画監督たちを「映画の国」の重要ポストにして、嫌いな映画監督をぜんぶ排除して……みたいな、まあもちろん本気じゃない、与太話を書いていたけど。

中に「日本のアニメも封鎖してさあ」なんて書いてある。
夜中の憂さ晴らしだとはわかってますよ。
でも、そんなの行きつけのバーのマスターか何かにいいなよ。

それ書いてた人、優れた映画監督だと思いますが、今さら日本のアニメを批判したら世の中どうにかなる、って思ってるのは、時代感覚がずれていると思います。
もっとも、アニメファンって敏感なんで私が書かなくても、だれかが何かを書いているかもしれないけど。

それと、どんなに歴史的に有名な監督を「いい監督」、「悪い監督」と分けられる現役の監督でも、
「映画そのものの否定」はできないんだよね。
当たり前だけど、ここけっこう大事だよ。

どこかの雑誌に載ってた「シン・ゴジラ」についてのトミノ監督のインタビュー、個人的には何の意味もなかった。
「おれならこう撮る」って言っているだけだもの。

それと、プロの脚本家が「批評と創作で同時に成功することはできない。自分が批判されえも耐えられなければ創作はできない」みたいなことを書いていたけど、批評だって作品なんだから批評が批判されることだってありますよ。
それに気づいていないこと自体、あなたが批評を軽んじているんだよ。

|

【特集上映】・「美女と探偵 ~日本ミステリ映画の世界~(神保町シアター)」

「美女と探偵 ~日本ミステリ映画の世界~」

  「探偵はみんな集めてさてと言い」――巨匠・横溝正史氏の作と伝えられる川柳です。ミステリ読者にはおなじみの、待ってましたと声をかけたくなるシーンですが、みなさんはこの一句に象徴されるトリックたっぷり、謎解きどっさりの物語が、わが国のスクリーン上でも展開されていたことをご存じでしょうか。
決して相性はよくないとされてきた本格推理と映像、とりわけ日本映画にも、探せばこんなにもたくさんの秀作があったのです。
 このジャンルに病みつきの連中ばかりが集まった本格ミステリ作家クラブの十周年を記念し、映画ファンと推理ファンの両方にお届けする特別企画。颯爽と登場する名探偵たちにどうか盛大な拍手を!

上映作品
◆6月4日(土)~6月10日(金)
1.『三本指の男』 監督:松田定次 原作:横溝正史「本陣殺人事件」昭和22年
2.『獄門島 [総集編]』 監督:松田定次 原作:横溝正史 昭和24年
3.『悪魔が来りて笛を吹く』 監督:斎藤光正 原作:横溝正史 昭和54年
4.『三つ首塔』 監督:小林恒夫、小沢茂弘 原作:横溝正史 昭和31年
5.『悪魔の手毬唄』 監督:渡辺邦男 原作:横溝正史 昭和36年
6.『吸血蛾』 監督:中川信夫 原作:横溝正史 昭和31年
7.『本陣殺人事件』 監督:高林陽一 原作:横溝正史 昭和50年

◆6月11日(土)~6月17日(金)
8.『死の十字路』 監督:井上梅次 原作:江戸川乱歩「十字路」 昭和31年
9.『蜘蛛男』 監督:山本弘之 原作:江戸川乱歩 昭和33年
10.『影の爪』 監督:貞永方久 原作:シャーロット・アームストロング 昭和47年
11.『誘拐』 監督:田中徳三 原作:高木彬光 昭和37年
12.『最後の審判』 監督:堀川弘通 原作:W・P・マッギヴァーン 昭和40年
13.『南郷次郎探偵帳 影なき殺人者』 監督:石川義寛 原作:島田一男 昭和36年
14.『猫は知っていた』 監督:島耕二 原作:仁木悦子 昭和33年

◆6月18日(土)~6月24日(金)
15.『悪魔の囁き』 監督:内川清一郎 原案:植草甚一 昭和30年
16.『四万人の目撃者』 監督:堀内真直 原作:有馬頼義 昭和35年
17.『わたしを深く埋めて』 監督:井上梅次 原作:ハロルド・Q・マスル 昭和38年
18.『猟人日記』 監督:中平康 原作:戸川昌子 昭和39年
19.『真昼の罠』 監督:富本壮吉 原作:黒岩重吾 昭和37年
20.『肌色の月』 監督:杉江敏男 原作:久生十蘭 昭和32年
21.『「空白の起点」より 女は復讐する』 監督:長谷和夫/原作:笹沢左保「空白の起点」 昭和41年

◆6月25日(土)~7月1日(金)
22.『多羅尾伴内 十三の魔王』 監督:松田定次 昭和33年
23.『死者との結婚』 監督:高橋治 原作:ウィリアム・アイリッシュ 昭和35年
24.『奴が殺人者だ』 監督:丸林久信 原作:樫原一郎「汚れた刑事」 昭和33年
25.『二十一の指紋』 監督:松田定次 昭和23年
26.『乱れからくり ねじ屋敷連続殺人事件』[テレビドラマ版]  監督:佐藤肇 原作:泡坂妻夫「乱れからくり」 昭和57年
27.『恐怖の時間』 監督:岩内克己 原作:エド・マクベイン「殺意の楔」 昭和39年
28.『姿なき目撃者』 監督:日高繁明 原作:渡辺啓助「浴室殺人事件」 昭和30年

トークイベント
6月4日(土) 芦辺拓、唐沢俊一 17:45~『三本指の男』上映終了後
6月11日(土) 芦辺拓、辻真先 17:45~『死の十字路』上映終了後
6月19日(日) 芦辺拓、有栖川有栖、北村薫 17:45~『「空白の起点」より女は復讐する』上映終了後
6月25日(土) 芦辺拓、京極夏彦 17:45~『死者との結婚』上映終了後 )

場所:
神保町シアター
東京都千代田区神田神保町1-23
電話 03-5281-5132
都営新宿線・都営三田線 東京メトロ半蔵門線
地下鉄 神保町駅3分
JR お茶の水駅8分
神保町駅からはA7出口より、すずらん通りを三省堂方面に進んで浅草厨房の角入る

入場料金(当日券のみ):一般 ¥1,200 / シニア ¥1,000 / 学生 ¥800

|

【同人誌】・「Bの墓碑銘」(上)21世紀B級映画追悼録2001〜2003 唐沢俊一(2006、東京文化研究所)

Bibohi_jyo
2001年から2003年までに鬼籍に入った、主にアメリカ・イギリスのB級映画関係の俳優・スタッフに関する追悼録。

役者の名前をさっぱり覚えられない自分にとっては資料的価値もあるし、一人ひとりに関しての業績とそれに関するトリヴィアや私見をきっちりまとめた短文は読みやすく面白い。
背景となる膨大な知識をコンパクトにしてアウトプットし、さらに文章として面白く読ませるという技のデパート的なものになってます。

本書まえがきのとおり「B級映画」というのはハリウッドの当時の体制から出てきたもので、その形態が変わってしまうとその姿もなくなってしまう。そのありようが「ある時期に亡くなった人々」というくくりで見てみると何となく浮かび上がってくるのが面白い。
そして、70代、80代で大往生を遂げた人々の中にときおり、30代、40代で亡くなってしまった人が入っているとドキッとする。50年代、60年代の映画についての記述の中にとつぜん90年代のものが飛び込んでくるから。

私の乏しい映画知識としてはジョン・フランケンハイマーを「D.N.A」という中途半端なダメ映画で知ったのだが、「いやこの人はもともとこんなもんじゃないんだ」とだれかに力説されたのを思い出した。そうかこの人も亡くなってしまったんですね。

通販もろもろについてはこちら

| | トラックバック (0)

【イベント】・明日(12/9)、「トンデモ映画会」オールナイトでトンデモ映画鑑賞!

Kurotokage_machiko
#いよいよ明日です。

と学会員が厳選したトンデモ映画をオールナイトで上映。
第一回の選者は、勿論、会長の山本弘!!
映画の前には、トークショーもあり!
古き良きアナログ特撮の魅力を、ビデオ上映を交えて語ります。

(プログラム)
◎22:00〜22:20
落語〈瀧川鯉朝〉

◎22:30〜23:15
トーク「アナログ特撮の魅力」(出演:山本弘、唐沢俊一)

◎23:30〜0:55
「直撃地獄拳 大逆転」(1974/東映)
「実写版『ルパン三世』」はこの映画に与えられるべき称号かも。『ミッション・インポッシブル』真っ青の千葉真一の盗みのテクニック、奇想天外なギャグと豪華(?)ゲスト出演者たちによる楽屋オチ満載のナンセンス・アクション。

◎1:05〜2:45
「黒蜥蜴」(1962/大映)
 江戸川乱歩の原作を三島由紀夫が脚色したミュージカル(!)「くろと〜か〜げ♪」という男声コーラスに合わせて踊りながら逃げてく女怪盗・黒蜥蜴。手下たちが歌う「女王様に仕える歌」、大富豪令嬢を守る用心棒たちの歌う「用心棒の歌」なども味があります。
 他にも、黒蜥蜴の手下の女が電話で喋る奇怪な暗号や、「僕はいつになったら爬虫類になれるんでしょうか!?」と言う川口浩など、珍場面いろいろ。

◎3:00〜4:20
「妖婆死棺の呪い」(1967/ソ連)
 ゴーゴリの怪奇小説「妖女」を映画化したソ連映画。日本ではTV放映。美少女の死体が棺に乗って宙をびゅんびゅん飛び回り、透明なバリヤーにがつんがつんぶつかってくるという仰天のビジュアルで、「ソ連にもこんな面白い映画があったのか!」と当時の特撮マニアを驚愕させたカルト作品。

場所/新文芸座 池袋駅東口徒歩3分
豊島区東池袋1-43-5マルハン池袋ビル3F
電話/03(3971)9422
日時/2006年12月9日(土)
午後9時45分開場 午後10時開始
料金/当日2500円

※全席自由で、整理番号(=券番号)順にご入場頂きます。
※終夜興業につき、18歳未満の方はご入場できません。
※上映作品が古いため、作品によっては映像や音声の状態が悪い場合がございます。何卒ご了承のうえご覧下さい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

【イベント】・「トンデモ映画会」オールナイトでトンデモ映画鑑賞!

と学会員が厳選したトンデモ映画をオールナイトで上映。

第一回の選者は、勿論、会長の山本弘!!
映画の前には、トークショーもあり!
古き良きアナログ特撮の魅力を、ビデオ上映を交えて語ります。

(プログラム)
落語(瀧川鯉朝) 22:00〜22:20

トーク「アナログ特撮の魅力」(出演:山本弘、唐沢俊一)22:30〜23:15

上映作品:
・「直撃地獄拳 大逆転」(1974、東映)23:30〜0:55
・「黒蜥蜴」(1962、大映)1:05〜2:45
・「妖婆死棺の呪い」(1967、ソ連)3:00〜4:20

場所:新文芸座 池袋駅東口徒歩3分
豊島区東池袋1-43-5 マルハン池袋ビル3F
電話:03-3971-9422
日時:2006年12月9日(土)
午前9時45分開場、午後10時開始
料金:前売2300円、当日2500円
券番号順にご入場いただきます

| | コメント (0) | トラックバック (0)

【アニメ映画】・「桃太郎 海の神兵」

監督:瀬尾光世、1945年
太平洋戦争末期に製作された日本初の長編アニメ。
一時田舎に帰ってきた兵隊の犬、サル、キジ。動物の子供たち相手に武勇伝などを語って聞かせてくつろぐが、実はそれは鬼ヶ島侵攻最終作戦の直前であった。

続きを読む "【アニメ映画】・「桃太郎 海の神兵」"

| | トラックバック (0)

【アニメ映画】アニメはアニメである:夏休みは親子でアニメ映画を!

「アニメはアニメである:夏休みは親子でアニメ映画を!」シネマヴェーラ渋谷
2006/08/12 〜 2006/09/01
古今東西の傑作アニメ30数作品を上映。
『ミトン』の脚本家であるジャンナ・ビッテンゾンが同じく脚本を担当した『小舟のチージック』他、『ペンギン・スーの贈り物』、『最後の一葉』の3本の劇場未公開作品を上映。
ムーミン唯一の劇場版作品『ムーミン谷の彗星』の完全版も。
「桃太郎 海の神兵」、「くもとちゅうりっぷ」、「うる星やつらビューティフル・ドリーマー」、細田守監督の「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!」、「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」、「アリーテ姫」、「鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」などなどを上映するようですね。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

【映画】ゴキブリ刑事

1973年、石原プロ=東宝
監督:小谷承靖、脚本:剣持亘、原作:新岡勲
出演:渡哲也、地井武男、加賀まりこ、大門正明

暴力団を「ゴキブリ」と呼び、その犯罪の追及には容赦がないバイオレンス刑事・鳴神の活躍を描く。
明確に1971年の「ダーティハリー」の影響下にある作品。
プロット自体が似てるんだよな。

しかし意外に展開は複雑で、警察内部に黒幕がいるっぽい描写があったが、最後まで見たけどよくわからなかった……。

ブルドーザーを何台も使ったアクションシーンは、意外と言っては何だが派手で、いい意味で裏切られた。
「西部警察」の第一話なんかは、この辺のアイディアと関係があるのかもしれない。

「ミスター・タレサン」(私が勝手に命名)渡哲也のカッコよさは格別。
冒頭、朝起きた鳴神(渡哲也)が、水にインスタントコーヒーをブッ込んでがぶ飲みするところなんかはもう、シビれるね。
さらに、今のオヤジキャラからは想像もつかない、骨太だがどこかにインテリ的な線の細さを残している地井武男がいい。
また、かつて鳴神にやくざの夫を殺され、恨みが愛情に変わった加賀まりこのキャラクターも、これまた70年代節が横溢していてたまらない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

【映画】青春賛歌 暴力学園大革命

1975年、東映東京
監督:内藤誠

城明第三高校の新番長に任命された天田巧(星正人)は、それまでの番長と違い、生徒会と協力して他校から学園の生徒を守る、とブチ上げる。
そして他校となんじゃかんじゃあって、けっきょくケンカになるのだった。

私は大好きです。ということを前提して言えば、
オープニングの新番長就任儀式が、旧世代の不良グループから気合い注入よろしく主人公がえんえんと殴られ続けるというもので、新機軸の改革派番長という雰囲気ゼロ。
しかも、子分も最初から天田の方針を理解していない。
さらに教師からは警戒され、生徒会長からは嫌われ、ヒロイン(長谷直美)からも嫌われ……。
しかも、家が貧乏で父親思い、ボクシングもできてカナダの農場で働くという夢を持っている天田が、
なんで不良グループの頭目をやっているのか、動機がかいもくわからん。

出演者は、男性はみんな二十代以上、女性は全員髪を染めていて(優等生タイプの子まで)、全員ホステスみたいというのはこの時期の学園ものの、ある意味定番。
さらに、この時期によくあるように新曲の宣伝としてまったく無意味に林寛子が歌うシーンがあり、それはまあいいんだが、1回歌ったらしばらくしてもう1回出てきて歌ったよ!

あと、70年代後半から80年代初めくらいまでに、日本テレビ系のドラマでやたらと勝ち気なヒロインをやっていた長谷直美が出ており、しかもテニスしてパンチラしたりするのでオッサンたちはみんな懐かしいと思いました。

ロケ地は、この頃の東映の映画によく出てくる、たぶん多摩川の近く、セットらしき背景も似たようなのが何カ所も出てくる。具体的に言うと映画「愛と誠」や「ドカベン」で見るようなシーンがひんぱんに出てきて懐かしい。

いい意味でも悪い意味でも、1975年に東映がつくった映画としかいいようがないが、この頃こんなのばっかりだったけど今じゃ頼んだってつくられないもんね。
「手を伸ばせばいつでもそこにあったものほど、時間が経つと消えてなくなってしまう」ことを、
とくに70年代の東映の映画を見ると思うんだよなあ。

ところで、原作は本宮ひろ志だって。どんな作品だったのか、まったく見当つかんよ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)