【騒音】・「園児の声問題」
このケースの具体的なことは知らないし、「子供は社会が育てるもの」、「子育てを地域で優先させること」という意見には賛成である。
しかし、老人の問題が関わってくること、そう簡単にはいかない面もある(ニュースの男性は「老人」ではないようだが)。
今は、両親が子供夫婦と同居することが減り、別居して暮らすケースも多い。
大金持ちなら、近くに保育園ができてもまた引っ越せばいいだけだが、息子夫婦と同居したがらない老夫婦は「終の棲家」として、なけなしの金を払って、家を借りたり買ったりして、なじみでもない土地に引っ越してくる。
その後に、「すぐそばに保育園ができます」ということになると、昔から知っている人の子供というわけでもなく、「静かに過ごしたい」という理由で選んだ場所だったりしたら、「はいそうですか」と引き下がらない人がいても不思議ではない。
なにしろ、一度買った土地や家から、金銭的に引っ越すこともできないからだ(裁判にも金がかかるらしいので、訴訟まで行くかどうかは知らないが)。
となると、「子供は宝、特別」ということで、「老人」の生活がおびやかされることになる。
これは、なかなかに難問だと思う。老人の生活だって、特別なものにしてあげたいではないですか(老人に対し「なぜ他人の子供をかわいいと思えないのか?」という糾弾は、あまりに残酷すぎやしませんか)。
これは実は「騒音」の問題ではないんですよ。だからリンク先で「保育園の子供に地域の人々への挨拶をしつければ、問題はある程度解決するのでは」という意見があるが、ありうることと思う。
「顔」が見えていれば腹が立たない、ということは、ある。
要は、地域社会の問題なんです。
以前、住宅街に、お葬式前の遺体を安置する施設ができて、住民から大反対の声が起こったというのをテレビで見た。
遺体は、騒ぐどころかひと言もしゃべらない。
それでも、抗議があるところは、ある。
しかも、「地域の結びつき」がなくなったのは昨日今日ではない。みんなが望んだことだ。
それは「金曜日の妻たちへ」などの80年代のドラマを見てみれば、すぐにわかる。
実は「恋愛至上主義」とも関わってくることなのだが、そこは割愛する。
(恋愛至上主義というのは、個人主義の一側面、という部分がある)
簡単に言えば「個人主義」の、立場が変わった者同士でのコンフリクトが起こっているということ。
だから、あまりに他人事で「訴えること自体信じられない」と言っている人も、私には信じられない。
私の家の近所には、私自身が卒業した小学校と中学校があるが(家の前が通学路)、中学生のうるささについては中学校に抗議したことがある。
うるささから言えば、小学生より中学生の方が何倍もうるさいんですよ。
いろいろな理由で、ほぼ一日中家にいるのだが、家にこもっている人が外をいかにうるさく思っているかは、理解されないことが多いんだよな。
思いやりで物事がうまくいけば、そんなにいいことはないが、現実にはそんなに簡単には行かない。
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