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2017年9月

【雑記】・「まだ童貞。をプロデュース騒動について考えている」

映画「童貞。をプロデュース」の舞台挨拶の事件について、まだ考えている。
いちおうつけくわえておくと、あの舞台挨拶の構図が、「いじめる側といじめられた側」という単純な図式ではないらしいことは、少しだけ漏れ聞いている。
また、肝心の映画に関しても未見なのも、そのままだ(第一、観る方法がもうない)。

しかし、あの映像、事情を知らない者にとっては「やられた者の復讐」以外に見えない。これは非常に危険なことを承知のうえで書いている。
私にとってそう見えてしまうのは、ここ20年くらいの日本サブカル界において、何度も何度も「いじめ」めいた光景を目にしているからだろう。

「サブカルチャー」って反体制的で自由なものに思えるのだが、正直言って「弱者が強者に噛みついて行って、勝利をおさめた」といった爽快な光景など、見たことがない。
大半が、いわゆるパワハラである。
「パワハラ」はPCから来る言葉で、今回の舞台挨拶の件についても、PC的に松江監督を批判することはしたくない。
日野皓正のビンタは「教育問題」がからんだくるのでPC的に批判されるべきだが、「童貞。をプロデュース」から、映画の撮影内でのパワハラをいちいちチェックすべき、ということにでもなったら、それはそれで困ったことになる。
鈴木砂羽の舞台トラブルも同じである。

しかしまあ今回は便宜上、「パワハラ」という言葉を使うが、この20年間、サブカル界で先輩から後輩へのパワハラを、何度見て来たかわからない。

一時期、ロフトプラスワンの開演前に流す映像で、プロデューサーの高須基仁が若者を足蹴にするシーンが何度も何度も流されていたが、あれの事情は知らないが、やはり年長者が若者に向かって癇癪を起こしているように見える。
また、高須氏に関しては、怒って客席に向かってビールのジョッキを投げつけ、それが当たったお客さんがケガをしたという話も聞いた(示談は成立していたはずだが)。これだってお客さんに罪はない。

私の印象では、サブカル界は、他の縦社会や体育会系のまねごとをしているだけで、それだけにいじめる側も加減を知らない。
しかも「面白い」と思って客前でイジメるのである。「童貞。をプロデュース」騒動に関して「サブカルの冷笑主義が逆襲された」と言った意見がチラホラあったが、別にイジメはサブカルだけにあるのではない。むしろ、社会全体のイジメ構造の氷山の一角に過ぎないのだが、サブカル界全体が「イジメたら面白くなる」と変に思い込んでいた、ということについては、同意せざるを得ない。

実は最初は、私もサブカル界で、芸人の先輩後輩のような「いじったりいじられたりする」という関係が納得ずくで形成されていると思い込んでいた。

もちろん縦社会の芸人界に、イジメがないはずがないのだが、少なくとも「陰湿なイジメ」とは違った、「表面的ないじり、いじられる関係」があることは確かだろう。
そのような「役割分担」が、90年代半ば頃はサブカル界にもできていると思い込んでいたのである。

だがどうも実情はそうではなかった。
いじめられた側が「いじめないでくれ」と言えば、「シャレがわからない」、「空気が読めない」と言った批判が、先輩からなされるだけだ。

また、もうずいぶん前になるが、ある若者が生意気盛りに、「年長者でも間違ったことを言ったら正されねばならない」と主張したところ、「態度が気に食わない」という理由で、その若者がいる居酒屋に先輩格の男が乱入して若者を殴ったということもあった。
このとき驚いたのは、両者にはさらにリーダー格の男性がいたのだが、彼は「殴った方」の肩を持ったのである。まあ、当時から私がその集団に所属していたわけではないので、その後どうなろうが知ったこっちゃなかったのだが、もともと文化系的な雰囲気のゆるいサークルだと思っていたから驚いた。
せめて喧嘩両成敗にするくらいの料簡はなかったのだろうか。

他にも、当然、私はサブカル内のコミュニティの内情は知らないわけだから、知っているのは「イジメることをエンタメ化しようとした試み」ばかりだということになる。
90年代にしろ、2000年代にしろ、なぜサブカル界ではあんなにも若い層をイケニエにして笑いを取ろうとしていたのだろうか。
しかも、体育会系のようにじゅんぐりにやられていたわけでもない。権力を握っている側はサブカル界に参入当初から、実力で存在できる人たちが多く、「同じことを先輩にやられてきた」というわけでもないようだった。
そういう人たちが、面白がって後輩たちをさんざんイジメて笑いものにした。

他にも、「たとえ落ち度があっても業界内ならカタがつく」と思っていて、相手がまったく業界内慣習など知ったことじゃないのでこじれてしまったとか、自分の「子分」になれるようなやつを探して、サブカル界のコミュニティを渡り歩いていたヤツとか、とにかく「陰湿な世界だな~」という記憶しかない。

この際、「サブカルの世界は陰湿だった」とはっきり認めてしまって、ざんげでもすればいい。

もしかして、サブカル界に潜在的な「アンチPC的態度」が根底にあり、こうした「イジメ」を誘発していたのかもしれないが、だとしたらもうそのような態度にはアンチPCという観点からも何の意味もない、と業界全体で自覚した方がいいだろう。

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【社会全般】・「日野皓正の体罰問題」

「童貞。をプロデュース」の舞台挨拶問題とともに、こちらもPC(ポリティカル・コレクトネス)問題として、取り上げられるケースが多いだろう。
しかし体罰そのものに関しては、私が子供の頃からさまざまな局面で問題視されており、当然ながら別に今、始まった問題でも何でもない。
ではどのように体罰に対するとらえ方が変わったのか、駄文を書き連ねたい。

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