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【社会全般】・「童貞。をプロデュース問題」

昨日、一昨日と、意にそわぬ形で大散財してしまった。
別にキャバクラでぼったくられたと思われても、十数万円もするトランスフォーマーのスタチューを買ってしまったと思われてもかまわない。
それと、心無いことも言われた。
辛い。

辛いついでに、現時点での「童貞。をプロデュース」をめぐる騒動について勝手に書く。
ちなみに、大前提として私はこの映画を観ていない。

・その1
「童貞。をプロデュース」は2007年公開の「ドキュメンタリー映画」だ。カッコ付きなのは、どこまで本当のドキュメンタリーかわからないからだ。
まあ、それを言い出したらあらゆるドキュメンタリー映画には「演出」が入っているはずだから、未見の映画にそこまで踏み込まない。

松尾監督の映画は「DDTプロレス」を題材にしたものを観たことがあるだけだ。面白い映画だったけど、マッスル坂井との共同監督だったし、彼の映画をあれ一本で理解できたとは思わない。

正直、「童貞。をプロデュース」は、公開当時まったく観る気が起きなかった。タイトルからして「野ブタ。をプロデュース」を意識しているのだろうし、私は「野ブタ。をプロデュース」の小説を読む気も起こらなかったし、ドラマを見る気もおこなかった。
で、読んでも観てもいない。

「野ブタ。をプロデュース」が2004~2005年頃の作品。あらすじだけ読むと、文字どおり「野ブタ。」を教室内でプロデュースするという話で、どの程度そのこと自体を教訓的に描いているのか知らないが、「他人の評価」を重要視していることは間違いない。
そんなものをエンタメで観るのか。
イヤな時代になったと思った。

ちなみにほぼ同時期の「電車男」も、「見ず知らずの他人のネット上のあおりや情報など」をテーマにした話だろう。観てないけど。

・その2
そんな流れのうえでの「童貞。をプロデュース」だから、どのようにユーモラスに描かれ、タイトルだけを「野ブタ。」から拝借したとしても、「ドキュメンタリー映画」である以上、観客が登場人物の童貞たちに「観ること」でコミットすることには違いないわけで、なんだか観る気が起きなかった。

10年経って、シネマ・ロサでのこの映画の舞台あいさつにおいて、出演者の一人が監督に「10年前のおとしまえをつけろ、おれがやられたことをおまえがやってみろ」と迫った。
映像が撮られていたので、私もユーチューブで観た。
いろいろ言われているが、抗議した本人が10年間、屈託を抱えていたのは間違いない。

二人の関係性は知らない。
ただし「童貞をいじる」という問題は根が深い。

ネットでは「サブカルの冷笑主義や、「面白ければ人を傷つけてもいい」という考え方に問題があることをここで見直すべきだ、と言った意見もある。

しかし、「童貞をいじる」ということ自体……正確に言えば「童貞をいじれば面白くなるという考え」は、別にサブカルとは何の関係もない。

むしろ男同士のホモソーシャル的な、一般的な関係性の中に問題を見出すべきだ。

それがわかっていない人が多いことに、驚く。
そりゃ「サブカル村」の話にしてしまえば、コトは当人たちのことだけになり、問題もおさまりやすくなるだろうけれど、間違いは間違いだからね。

ではでは。

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