【評論】・「呉智英のなぞ」
このエントリの続き。
前述のとおり私は呉智英のファンで、具体的には彼のマンガ評論が好きだった。
「非実在青少年」の騒ぎのとき、彼が何かの反対集会に出てきて、「表現の自由」を守る根拠について簡単に解説していたのを覚えている。
「非実在青少年」の問題については横道にそれるが、「そういうのの矢面に立ちたくない」某評論家が陰口ばかり叩いているのを知ってうんざりしていたので、このときの呉智英についてはありがたかったと思っている。
一方で、彼の文章はおおむね同世代かすぐその下くらいの、「左翼的な心情を持った読者」に向けて書かれることが多く、その関係性での了解事項は省略され、なおかつ含みが多い文章なので、真意がはかりかねることも少なくなかった。
ここで、私の解釈として、「彼が何をやろうとしていたのか」を軽く考察してみたい。
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