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2016年2月

・「きりとばらとほしと」 石ノ森章太郎

なんでも香取慎吾主演で、「ポーの一族」っぽいドラマがつくられるということで、ツイッターではちょっと騒がれていた。
むろん、「そんなことやって大丈夫か」という方向で。

それでふと思ったのだが、オタクに好まれる作品というのは「体験」として語られる場合と「歴史」として語られる場合がある。
もちろんその両方もあるのだが、たいてい、アイドルとかが「私はオタクなんです」と言うときは、前者の「体験」として作品を語っている場合が多い。
ドラマ化などで炎上してしまうのも、このケースが多いように思う。体験をけがされたように思うから、炎上するのだ。

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・「宜保愛子の学校のこわい話」全3巻 宜保愛子、東堂洸子(1995、講談社)

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霊能者・宜保愛子の原案で、「学校の怪談」的な恐怖を描く連作短編集。
まあ内容的には想像どおりの女児向け恐怖マンガで、それ以上とは言い難いのだが、かといってつまらないかというとそうでもない。
ヒロインのあいこ(小学生だったり中学生だったり)は霊が見える少女で、霊はなんらかの自身の恨みを主張したくてあいこの前に登場する。あいこは彼ら、彼女らの代弁者であることが多い。
つまり、本作での霊は現世ではしいたげられてきた者、無視されて来た者たちであり、霊となって初めて発言権を得る。
一種の勧善懲悪ばなしだが、ときおり「オチのない怪談」が入っており、計算なのかそうでないのかわからないが、なかなか心にくい構成である。

ただし、宜保愛子自身の戦争中の体験を基にしたエピソードは、正直弱い。それは逆に言えば「戦争」に対して大半の人がどう思っていたのか、がほぼ同一であるということを意味する。戦争において「意外性のある死」や「死んで思い残すこと」にはそれほどの差はないのであり、そうした大量死を目の当たりにしたことが、宜保愛子の「霊能力」に影響を与えていたということは、考えられるだろう。

なお、宜保愛子の霊視に関する「愛あるデバンキング」としては「ギボギボ90分!」[amazon]という本があるので、強くオススメする。

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【雑記】・「馬の足問題」

最近、もうイライラしっぱなしである。
今回は、小学校時代の校長先生の話。

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【ポエムを書こうと思ってやめた】・「高田馬場に 虚無人間」

やったー やったー
やっ太郎!
ついでに 居酒屋 甘太郎!!

……と、ポエムを書こうと思ったが急に気分が変わった。

なんだか今日、精神の調子が悪いので「思い出したこと」を書きたいと思う。

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【雑記】・「高嶋ちさ子のゲームの件で思い出したが」

突然思い出したが、小学校の入学祝に親に机を買ってもらったが、同時に、「兄の使っていた机を使え」と言われた。

机は入学祝に新しく買ってもらっていたから、「せっかくあるのだからお下がりを使え」という意味でもなかったらしい。

仕方ないので、私の狭い部屋には、高校くらいまで机が二個あった。

こういう「理解不能なメッセージ」、あるいは「メッセージに見えるが、実は何の意味もない(何も考えていないだけ)」というのはうちの両親のしつけの特徴で、おれが基地外化する重要なファクターとなっている。

これは「親が強権的に、子供を抑圧する」というのとはちょっと違う性質のものだ。

ちなみに、「机の高さ」が合っているという理由だけで、兄の机を今でも使っている。

入学祝に買ってもらった机は、捨てようとしたが母親が「もったいないから」という理由で、一時期改造してチャボの巣にしていたが、結局「使えない」ということで廃棄した。

私が「廃棄する」と判断したものを母親が回収して自分のものにし、しかし、私だって使えないから捨てるのであって、使えるなら最初から母親にあげているわけだ。

それをわざわざ回収される、というのも、私が基地外化する一因であった。

こういうの、「母親が息子のロックTシャツを着ている」という笑い話とは、少々ニュアンスが異なる。

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【ただ、おれの好きな顔シリーズ】・「永尾まりや」

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新田五郎がエロいと思っている顔ベストテンに入る、永尾まりや(AKBやめたらしい)。

この人の精神性とか、パフォーマンス能力とか、ほとんど知らない。ただ、顔がどエロ(おれの中では)。

でもこの人のグラビアとか観ると、普通なのである。
それはなぜかといえば、グラビアアイドルが、AKBの子たちに比べて、もはやマンガやアニメのような体形をしているからだろう。

ところで、アイドルが「普通の男女交際経験以外で、恋愛感情をアピールする、あるいは微エロな部分を出す」発言というのが、常に四苦八苦しながら考えられている。

たとえばかつて南野陽子は、「理想のタイプ」を聞かれて、だれだったか忘れたがアイドル当時六十代、七十代くらいの大御所俳優の名前をあげていた。ジャニーズとかだとファンが傷つくけど、おじいちゃんなら大丈夫というわけだ。

他にもだれが言ったか忘れたが「いまだにお父さんと一緒にお風呂に入っている発言」というのもある。この発言は、発言者のカマトトぶりと同時に、なんだかエロい気分にもさせてもらえるので本当かうそかは知らないが用いる人が少なくない。

で、この延長線上にあるのが、永尾まりやの「実家に帰るとおとうさんにリンパマッサージしてもらっている」発言である。

なんじゃそりゃ! こわいよ。

ちなみに、この発言を聞いたとき、茂木忍が「父親の前にショーパンで出るのもいやだ」と言っていたが、こちらの方がリアリティがあり、こちらはこちらでなんだか生々しくていやらしいな、と思った次第。

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・「本秀康の描く4ページ」 本秀康(2004、太田出版)

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タイトルどおりの短編集。
カワイイ絵柄に、とっぴょうしもないオチ(ブラック成分多め)。
どれも短いだけに、「オシャレさ」がきわだっているかも。

それこそヴィレバンで平積みになっていたとしてもおかしくはなく、実際、平積みになっていただろう。
それにしても、ネットで「ヴィレバン女(なぜか女子)」が批判されているのがいまだに意味がわからん。

マンガの良さは、アーティスティックな作品だろうが、oh!透明人間だろうが同列に語れるところにある。
というより、「アートVSエンターテインメント」という対立構造がいつ頃できたかを調べるべきであって、陣営に分かれてヤイヤイやるのはバカげているよね。
と、本作と関係ない話で埋めてしまってすみません。

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・「本秀康名作劇場」 本秀康(2003、小学館)

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短編集。中野の人気ラーメン屋(2016年の今でも大人気)「若葉」で観た光景を描いた「若葉の頃」、自分の母親そっくりのロボットをつくった天才少年の話「あふれる愛」などは、名作ではないでしょうか。
社長に牛丼弁当を買いに行かされる女性秘書の話(本当にそういう話です)「愛する社長」も、哀しいながらナンセンスで面白い。

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・「君の友だち」 本秀康(1999、青林工藝舎)

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40ページくらいのマンガ「アーノルド」収録。
主に90年代後半の「ガロ」に収録された作品群。
本秀康の作品、カワイイ絵柄で「えーっ、そうなっちゃうの!?」っていうブラックなオチがつくことが多いんだけど、私はそれで「どんよりした気持ち」になったりはしない。
それは「わざと人をイヤな気分にさせてやろう」という感じがないからだと思う。
そこにあるのは、「ブラック」というよりは、「ペーソス」だと思うんですよね。
人間そのものの哀愁というか。

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【雑記】・「恵方巻問題、あるいは疑似的伝統問題」

関西の風習とされ、数年前から関東でもちらほら実行する人が観られるようになった「恵方巻」。
あまりウィキペディアをうのみにするのもどうかと思うが、しかしウィキペディアを参照すると、少なくとも戦前からのどこかの風習ではあったらしい。
「江戸しぐさと同じだ」と断定する人もいるが、それはやや早計であろうと思う。

まあ恵方巻のことはどうでもいい。
それより私が気になっているのはいわゆる「疑似伝統」の問題である。

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【雑記】・「人間の根源は怒りだ」

昨日、たまたま「学歴社会」、正確には「学歴社会を形成するコミュニティの性質」みたいなテキストをネットで読んで、精神がかき乱されてしまった。
それは、私が学歴社会の落ちこぼれだからである。
あの、母親が息子を二人か三人、東大に入れたという話も非常に憎んでいるし(憎んでいるが、たとえば何度も何度も言及して批判するようなことはしない。そんなみっともないまねはしない)、「ビリギャル」とか、観る気も起らない。
しかし、私が「学歴主義」を嫌っているのは、それが間違っているからではない。
それがある程度、正しいと思うから、不快なのだ。

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・「幻魔大戦 Ribirth」(1)~(2) 七月鏡一、早瀬マサト(2015、小学館)

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【雑記】・「もうひとつの80年代追記 幻魔大戦」で、「幻魔大戦がまとも(?)な方向に行っていた幻の80年代」について書いたが、このとき、もちろん本作がウェブ連載されていたことは知っていた。
だが、実はきちんと中身を読んでいなかった。
一読して、驚愕した。
以下は、多量にネタバレを含む。

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