【映画】・「アントマン」
不正な経営者に派手ないやがらせをして、「義賊」なふるまいをした主人公はその報いを受けて三年間、刑務所へ。
出所はしたが、別れた奥さんに小さな娘を会わせてもらえない。しかし、別に意地悪をされているわけではない。まともな仕事と住居、養育費を出すお金がなければダメだという、しごくまっとうな理由である。
前科がアダとなり仕事に困っていた主人公は、ものを縮小できる「ピム粒子」を開発し、悪用されないよう隠していたピム博士に、自分の弟子筋の男が開発した「小さくなれるスーツ」やピム粒子のデータを破壊するため、「アントマン」となることを提案される。
実は結構期待薄で見たのだが、最近のマーベル映画ではいちばんいいのではないか。
「アベンジャーズ」系統のアメコミ映画が意図的に欠落させているのは「血なまぐささ」、「暴力性」だと思うが、どうせそれらが表現できないのなら、本作くらい「おとぎ話」みたいな内容にしてしまった方が、しっくり来る。
なお、人間関係はよく描けている。
娘との関係がうまくいかないピム博士、父親を信じられない娘(名前忘れた)、そして当初はダメ人間だと軽蔑されていた主人公が、娘を持つ親としてピム博士の心境を代弁できることで、初めてピム博士の娘から認められる、というのは非常にいいアイディアである。
さらに、敵は博士の寵愛を受けつつ遠ざけられてきた、という博士との「アンビバレントな疑似親子関係」を持っていた、というのも見逃せない点だ。
基本的にダメ男たちの物語なのだが、単に「ダメなやつががんばる」という教訓的な感じではない、いい意味での軽みがあり、現代的なスーパーヒーロー像をよく描いていると思う。
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