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【自作解説】・「小説 『ヒーローなんて……』と言ったやつ、とにかく相手になってやる」

小説 「ヒーローなんて……」と言ったやつ、とにかく相手になってやる
ケンカでテッペンを決める不良高校・黒烏学園でトップに立った鬼戸タケルは、卒業しても何の展望もなかった。同じく何の展望もない映画オタク・根津純蔵と出会ったとき、二人はリアルにヒーローになろうとあることを実行する。これはこれで立派な犯罪なのだが……。

400字×85枚くらいの長さです。

イヤでしょうがないが、自作解説をするシリーズ。「まったくウケなかった作品」を連続で紹介したが、これは私が今まで書いた小説の中で、いちばんウケた作品である。

「Spファイル」に掲載されたペンパル募集さんや馬場秀和さんの小説を読んで、もちろん山本弘さんの「神は沈黙せず」を読んで、
「おれはもうだれにも評価されずとも、空飛ぶ円盤にまつわる小説しか書かない!」と思い、何作か書いた。

その後ふと、どういう心境の変化か忘れたが、「ヒーロー小説が書きたい!」と思って書いたのが本作である。
スーパーパワーを持つ超人ではなく、世の中に締め出しをくらっているような男たちが組んで、わがもの顔で悪いことをしているやつらを、フィクションの中でもギャフンと言わしてやろうと思ったのだ(「ギャフン」って死語じゃないよね。そうにきまってる)。

中編で、続編もないし、ただこれだけの話である。おそらく、SF的、ファンタジー的な設定がないのがウケた理由のひとつなんだろうけど、どうしても現実の中にあるものだけでお話をつくることができず、同ジャンルのものは書こうと思っては途中でやめたりしている。

しかし、本作が意外とウケたことは、心の中の暖かさとして、いまだに残っている。

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