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もう相棒 みんなダイオウイカのことなんて 忘れてる

最近、どんどん頭がおかしくなってきていて、まずテレビを集中して見ることができない。
面白く感じない。
ただ、バラエティだけはかろうじて、ボーッとして見ていられる。
ドラマは見ていられない。

楽しみに見ていた、再放送も含めた「相棒」も突然つまらなく感じて、見るのをやめてしまった。
きっかけは、「最期の告白」というエピソードがあまりに絶望的だったから。
ダンカンが出てきて、殺人犯のダンカンが、何もしてやれなかった娘のために殺した家のくつしたを盗み、それを娘への出産祝いとする。
逮捕されたダンカンは死刑判決を受けるが、「殺した相手のくつしたを娘の出産祝いにしたことを秘密にする」ということを条件に、「司法取引」に応じ、やってもいない殺人事件の罪をかぶる。

これを右京さんが暴きたててゆく。しかし、これまたやっかいなのが、未解決の、ダンカンがひっかぶった殺人事件の犯人が、悠々自適で暮らしていて高笑い……かというとそうではなく、ホームレスで悲惨な晩年を送っているのである。
いわば、「天罰」はすでにくらっていたのである。しかも、右京が事件をほじくり返しているうちに、当の「罪を逃れた方のホームレス」はガンでしんでしまう。

これらをさらに右京がほじくり返す。結果的に、ダンカンの娘は「いいかげんな、死刑囚にまでなった父親が最後に見せた愛情」と感じ取っていた「子どものくつした」の思い出をメチャクチャにされ、出来心で死刑囚のダンカンに罪をかぶせた刑事(ちなみに現在の右京の相棒の元上司)の山口良一は、詰め腹を切らされることになる。

それだけだととんでもなく暗い話になるので、ご都合主義的に「山口良一は、過去の所業がバレたのを素直に反省するイイ人」、ダンカンの娘は、怒りをぶちまけに獄中のダンカンに会いに行ったら、かえって人間関係が雪どけして良かった―、みたいなオチになっていた。

しかし、もしもダンカンの死刑がすでに執行された後だったらこの物語はどうなっていただろうか?
右京は一生、ダンカンの娘に恨まれたに違いない。
こういうのは「がけから落ちて死んだと思ったら木に引っ掛かっていた」というような「ご都合主義」よりも気分が悪くなるものである。

「相棒」ファンの間にはすでに議論があるのだろうが、杉下右京は警察内不正をぜったいに許さない。あるいは「秘密にしておいた方がみんなが幸福のままでいられる」犯罪もぜったいに暴いてしまう。
長期シリーズなので、中には「大岡裁き」をした回もあるのかもしれないが、まあときたま見るとそういうことになっている。
(というか、私が見るかぎり、右京より上の階級のものたちは、警察内不祥事摘発のために、右京をイレギュラー的に組織内に存在させているフシがある。とくに岸辺一徳とか。)

ここで疑問なのは「右京さんは、かつての警察の同僚から恨まれることはないのか」ということである。繰り返すが長期シリーズなのでそんな回もあるのかもしれない。

断片的に見ていて気になるのは右京さんは「頭が切れすぎる」ということである。
他の名探偵、名刑事にあるような「マヌケさ」がない。「マヌケさ」があれば、「黙っていれば丸く収まっていることを暴いてしまう」自体が起こった場合でも、それは探偵の「子どもじみた好奇心」や「愛嬌のある狂気」として片付けられるのだが、右京さんの場合はガチの正義感でやっているので見ていて大変にイヤな気持ちになる。

ちなみに「ある程度まともな人間が、暴かれるべきではない秘密を暴くとどうなるか」に挑戦したのは、ドラマ「ガリレオ」のスピンオフ的映画「真夏の方程式」だろう。
あれも相当イヤな気分になった。

何を見ても、イヤな気分になる。

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