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【書籍】・「サブカル・ニッポンの新自由主義」 鈴木謙介(2008、ちくま新書)

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現在の日本は「新自由主義」の流れににあり、それはよくないことで、それを脱するにはどうしたらよいかを考察した本。

本書に繰り返し出てくるのは、「既得権益批判をし、それを剥奪して自分のものとすることは、結局後続の世代から『おまえが既得権益者だ』と言われてそれを剥奪される、という連鎖が続いてしまう。さらに、既得権益批判は、結果的に新自由主義を補完することになる」という主張である。

アマゾンレビューを見たら、なんだかどれも微妙な評価なんだが、「いい大学に行けばいい会社に入れて人生安泰」みたいな高度成長期以降のシステムが、じょじょに崩壊していった、という解説は勉強になりましたよ。

また、「労働の人間疎外」も、昔のように単純な工場労働だけが人間疎外の元というわけではなく、
「人間しかできない仕事だが、だれにでもできる仕事」
が人間を疎外するようになる、というのはなるほどと思いましたね。

ただ、サブカルへのもって行き方が強引で、ちょっとよくわかりませんでした。
2008年の著作ですが、この段階でもまだ「いつでも帰ってこれるジモト」の象徴として「木更津キャッツアイ」くらいしか出てこないのは、問題だと思います。

しかも、「帰ってこれるジモト」があるのは、ヤンキーもしくはヤンキー的な人だけなんじゃないかな?
ちょっと結論が弱かったと思います。

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