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2013年2月

・「キャラ道」 カラスヤサトシ(2009、竹書房)

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自分を主人公にしたエッセイ風ギャグマンガを得意とする著者が、毎回「キャラクター4コマ」に挑戦するという内容。
かなり面白い。
しかし、私も、いわゆる「モテないキャラ」を演じている才能ある人たちが本気でモテないとも思っていないのだが、著者がデキ婚したと知って、頭で理屈で考えるより先に、なんとも言えぬ虚脱感のようなものを感じて、その後いっさい読まなくなってしまった(笑)。

本作から話はそれるが、要するにこういうことだろう。世間に名前が知られている「モテないキャラ」の人たちの内面として、

・女性に縁はあるが、ついつい面倒くさいと思って内省してしまう
・そこそこモテるが、仮想敵としている「モテる層」が、国内ランキングに入るような人たちなため、つい自分を卑下してしまう

ということがあると思う。
それにしても、恋人や奥さんをマンガに出す人は、よく出せるなと思う。ごきげんとったり、「ここまで描いても大丈夫だろう」というガイドラインを探ったり、考えただけでもウンザリする。

あ、話は戻りますがこの単行本は面白いですよ。

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【あああ】・「あああああ」

「ああああああ」と書くと思ったら
大間違いだよ おやっさん
モグラの頭は ひげもぐら
粋なとうちゃん 立ち小便

読者モデルも 立ち小便

地球がみんな 立ち小便

おまえだけが

のけものさ

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【ううう】・「ううううううう」

ううううううう
ううううう
うう
ううううう
ううううううううう
うううううう
ううううう
ううううううう
ううううう

ううううう……

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【イベント】・「ぶっとびマンガ大作戦・出張版 番外編その1『マンガトークライブへの道』」

通常更新は、この下です。

ぶっとびマンガ大作戦・出張版 番外編その1
「マンガトークライブへの道」
正直、あまりのネタ紹介のプレッシャーに押しつぶされた新田五郎が、長年の夢である「何の後ろ盾もないのにトークライブをやる」を実現させるイベント。
楽しく無駄で無益なトークを目指しますが、決して手を抜こうとしているわけではなく、当方、本気でござる。
初回は芸人・イラストレーターのリタ・ジェイさん、格闘技ばなしが無性に面白い渡辺僚一さんをお迎えして、やります。

日時:平成24年2月16日(土)
Open13:50/Start14:10
#昼イベントです

場所:ムーブ町屋 ハイビジョンルーム


出演:新田五郎
   リタ・ジェイ(イラストレーター・お笑い芸人)
   渡辺僚一(フリーライター)

荒川区荒川7-50-9センターまちや
地下鉄千代田線・町屋駅0番出口より徒歩1分
京成線・町屋駅より 徒歩1分
都電町屋駅より 徒歩1分
料金:¥2,000(当日券のみ)

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・「第三世界の長井」(1)~(2) ながいけん(2013、小学館)

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ゲッサン連載。
あらすじ、作品の雰囲気については、過去参照。

ながいけん閣下『第三世界の長井』に絶句(エキサイトレビュー)

ここがわからないよ。『第三世界の長井』10の謎を考える(たまごまごごはん)

「あの」神聖モテモテ王国の作者の最新作とあって、期待する人々も多いようだ。

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【アイドル】・「まだ続く坊主問題」

アケカスが語る、峯岸みなみが坊主にした理由(いつまでも子どものままで)
ちょっと気になるところがあったので、言及。

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・「PUNK]全4巻 長尾謙一郎(2010~2012、白泉社)

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ヤングアニマル連載。
妻子がいる、平凡な生活を送っていたと思われるマンガ家・長尾の自宅に、ある日ファンを自称する巨大な黒人女が訪れる。
それが、長尾の運命を大きく変えるきっかけとなった。彼は世界を裏であやつる「バビロン」の関係者を抹殺せよと、指令を下されるのだ。

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・「さわやか万太郎」全10巻 本宮ひろ志(1979~1981、集英社)

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週刊少年ジャンプ連載。100年、男の子が生まれなかったという女系の一族・花見家に生まれた男、万太郎。彼は弱きをたすけ強きをくじく、スポーツ万能のスーパーマン。
さらに、逆に男系家族の松平家の美少女、五月との結婚を命ぜられるという、なんともうらやましい境遇なのであった。

さて、感想。

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【アイドル】・「この流れの語りなおし、まとめ」

自分で過去ログを読んでいて、主張に矛盾が生じているので捕捉しておく。

【雑記】・「外野が感じる脱力感」(さしはらのHKT行きについての、自分のテキスト)

【アイドル】・「いやー、おれやっぱりAKB好きじゃない」(みねぎし丸刈り騒動)

捕捉の捕捉。私の知るかぎり、ハロプロにおいては「恋愛禁止」は明文化された誓約ではない。藤本美貴がハロプロに入ったときには、そんなものはなかった。ただし、彼女が庄司との恋愛が発覚した際、ファンへのコメントとして「約束をやぶってごめんなさい」というようなことを言っていたと記憶する。
要するに、事後的に、なしくずし的にできたルールのように感じる(現在のモーニング娘。メンバーが、どのように言い含められているかは、私は知らない)。

週刊誌レベルの話としては、「ハロプロでは彼氏ができたことがバレると、必ず別れさせられる」、「矢口が小栗旬との恋愛について事務所から文句を言われた際、盾突いた」などの話は読んだことがあるが、藤本美貴も含め、「恋愛」に対する「処分」が、ファンに可視化されることは、おおっぴらにはなかったと記憶する。捕捉の捕捉、終わり。

さて、私が【雑記】・「外野が感じる脱力感」で書いたことが、「なんだ、恋愛しようが何しようが何でもありなんじゃん、恋愛禁止なんて有名無実か、けしからん」と受け取られてしまうことに気づいた。
私が書きたかったのは、秋元(運営側)は「AKBにとって大切な子は残し、どうでもいい子は切る、という前提で恋愛禁止を破った者に『沙汰』を下しているのではないか、それは茶番ではないか?」ということだった。

正直、AKBにとって「恋愛禁止ルール」が丸刈りになるほど深刻なものだとは、知らなかったのである。

だから、書いた二つのテキストになんだか矛盾が生じてしまった。

だが、私が「外野が感じる脱力感」を書いたときに「(さしはらの処分を観て)これじゃあ、なんでもありじゃないか」と思ったのは運営もファンも同じらしい。
となると、次に恋愛が発覚した大物メンバーに関しては、処分をエスカレートさせざるを得ない。それでみねぎしの丸刈りまでエスカレートする事態になったとしか、考えられない。

運営側は「みねぎしは、自分で髪を切った」と主張しているが、それにしてもみねぎしが「髪でも切らなければ、贖罪できない」と考えていたということで、それだけの負荷がかかっていたということである。

正直、こんなのぜったいおかしいと思う。

自分は、【雑記】・「オタクはオタク内ルールでオタクを批判できない」の中で、

「AKB」に死角があるとするなら、彼女たちが「若い」ということに尽きるだろうね。若さだけが、永遠ではないからだ。

と書いた。恋愛はまさしく「若さ」の象徴。
さあ運営よ、どうするんだ。次に恋愛が発覚したメンバーが出たら、「みねぎし以上のことをしなければ!」と思ってしまうぞ、きっと。

そのときまでに、なんとか悲惨な事態にならないような妙案を考えつくことを、他人事ながら祈るよ。

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【アイドル】・「いやー、おれやっぱりAKB好きじゃない」

峯岸みなみ、丸刈り号泣「AKB辞めたくない」(sanspo.com)
いやーもうどん引きした。ここまでアイドル関係の、ワイドショーレベルでの報道で引いた、って自分の中で今までなかったんじゃないかな。
いちおうお断りしておくと、自分は「アイドルなんかなくなれ」とは思っていない。むしろその逆。アイドルは好きです。
「アイドルなんかくだらない、なくなれ」っていう方向で論理を組み立てていった方が、ぜんぜん楽ですよ。だって本当に、もともとあってもなくてもいいようなものだし、フェミニズム的観点から言っても旗色は悪いでしょう(「恋愛禁止」自体がナンセンスだと言えばよい。まあ、私もナンセンスだと思いますけど)。

ただ、そんな論を組み立ててもぜんぜん面白くない。ショーとして、アイドルにしか見せられないものは確実にあるし、アイドルであるからには、たとえばやっぱり「私、処女じゃありませんてへへ」とか言ってはまずいのだ。
しかし、それも程度の問題である。これから書くのは、程度の話だ。

AKBグループにはまったく興味がなかったんだけど、昨年の「総選挙」あたりから、テレビレベルで彼女たちの努力が「美談」として語られるようになって、何かずっとモヤモヤしたものを感じていた。
彼女たちはいったい何を基準にして努力しているのか? おそらく、AKBグループ内部での自分のポジションをより高く持って行く、ということだろう。私の知るかぎりでの彼女たちの「努力」に対する発言のほとんどはそこに集中している(まあ、人気準で上位20人くらいは、違う基準でものを観ているのかもしれないが)。

しかし、そんな彼女たちにとってほとんど「全世界」であるAKBグループとは何なのか? と考えると、それは「だれかが勝手につくったもの」である。まあ国家でも社会でも「だれかが勝手につくったもの」と言うことはできるが、AKBグループの場合、あまりにも勝手にルールが改定されすぎるし、別にAKBでの一番がアイドルの一番、というわけでもない(と、私は思っている)。
そういう意味では相撲界などともちょっと違っている。相撲界は、あくまでも日本にひとつしかないし、相撲のナンバーワンになるためには、相撲界に入るしかない。
だが、アイドルは違う。

自分はかつて、モーニング娘。がけっこう好きだった。娘。もAKBと同じように、恋愛のもめごとやら「娘。の中でのポジション取り」という問題があったにはあったが、あくまでも基本はファンに「すばらしいショーを見せる」ということが基準になっていたと思う。
的外れでもファンが不満でも、「アウトプットされるもの」が基準になっていたはずだ(少なくとも「ASAYAN」以降は。私はASAYAN以降のファンです)。

ところが、AKBの場合は「総選挙」が象徴的だが、別に歌がうまいとかダンスができるとかはあまり関係ない。というか、私から見てあまりに関係なさすぎる。
よくAKBはプロレスにたとえられるが、それは違うと思う。プロレスは、「ショー」としてのクォリティのために、選手がものすごい努力をしてある程度まで自分の「プロレス」のレベルを引き上げる。
いや、AKBの子たちだって努力はしてるだろうけど、それがどのように自分たちにフィードバックしていくかが、あまりにも見えなさすぎる。
より正確に言えば、アイドルとは本質的にそういうものなのだが、その「努力の見えなさ」を商売にしすぎるのだ。

なぜみんな(受け手)気がつかないんだろう? 自分たちがふだん、いろんな社会システムにこづき回されている、まさにその感じをより悪趣味なかたちで吐き出したのが今回の件ではないか。
そりゃだれだってひとまず(熱烈なファンなら)共感はするだろう。ふだん、一般の人々だって「恋愛したから丸刈り」みたいな理不尽さを押し付けられながら生きているのだから。
そして、峯岸さんを慰めてくれる他のメンバーや、他のファンたちの応援メッセージ、そして何より今回のトラブルにもめげず舞台に立ち続ける峯岸さんに、感動もするだろう。

だがちょっと待て。その「感動」に至るまでのトラブルがつくられたのはどうしてなんだ?

それは、きわめて人工的な「AKBグループ」というものがあったからでしょう?

この辺、ものすごくモヤモヤする。今でも。
なんで、「だれかが勝手につくったもの」を、まあぶち壊そうというのが時流ではないのなら、せめて認識だけはしないんだ?(小林よしのりみたいに、AKBグループの人工性を認識しながら賞賛するのがいちばんタチが悪いんだけどね。あと、AKBと今後の日本社会は、断じて何の関係もないからな。少なくとも、おれには関係ない)。

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