【アニメ】・「バットマン ブレイブ&ボールド」 #28 ビートルの正体
最近、私がちょっとハマっているのは、カートゥーン・ネットワークで再放送しているアニメ「バットマン ブレイブ&ボールド」だ。
「コンテクスト」の話となると、アメコミは何十年という年月と膨大なキャラクターがあり、私のようなにわかにはちょっと近寄りがたいところがある。
だが、インターネットのおかげで、調べればある程度のことはすぐにわかるようになってきた。
この作品、ロビンがなかなか自分を一人前と認めないバットマンと袂を分かち、ゴッサム・シティではない別の街を守るようになった時代。
バットマンが、毎回DCコミックスの別のヒーローとコンビを組んで戦う、という趣向の1話完結の作品である。
その中には、ネットで調べないとわからない聞いたこともないマイナーヒーローも含まれる。というか、有名な方が少ない。ザ・フラッシュとグリーン・ランタンくらいか。
1回の尺が短いので、「バットマンはブルース・ウェイン」という設定はすべて省略されている。骨子はあくまでも、バットマンと毎回組む違った「相棒」との心の交流や敵との戦いなのだ。
「#28 ビートルの正体」で登場するのは三代目ブルー・ビートル。エイリアンの魔法のスカラベが背中に寄生したことによってスーパーパワーを得たティーンエージャーだ。
宇宙人的なヴィランを捕まえたブルー・ビートルは、そいつをグリーン・ランタン隊のもとへ持って行く。
だが、ランタン隊は彼を歓迎しなかった。彼が装着したスカラベは、ランタン隊が昔から敵対してきた宇宙種族の兵器であり、各惑星の人間をヒーローに仕立て上げてからプログラムを発動させ、自分の仲間に洗脳してしまうというものだったのだ。
ブルー・ビートルとそのスカラベ(意志を持っていて、ビートルとだけコミュニケーションがとれる)は、彼らをつくった異種族のプログラミングと精神的に戦い、それに打ち勝ってスーパーヒーローとして復活する。
面白いと思ったのは「まど☆マギ」の世界システムとの差だ。
やはりアメリカでは「意志力」が、その人間がヒーローたり得るかどうかの最大の指標なのだ。
そして、意志力によって外部システムのプログラムなどは、克服してしまうのである。
「世界は本当に絶望的なのか」は、アニメの手に余る大問題ではあるが、とりあえず、「まど☆マギ」の世界システムは「わざと絶望的に思えるようにつくってある」ことが、本作を観ると透けて見えるようになってるよ(「なぜ少女なのか」も、作品的には「思春期の少女の方が少年より絶望におちいりやすそうだから」という物語上の要請によることは、言うまでもないだろう)。
いや「まど☆マギ」は名作だと思いますけどね。ちょっと思いついたので。
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