« ・「スカルマン」全7巻 石ノ森章太郎、島本和彦(1998~2001、メディアファクトリー) | トップページ | ・「仮面ライダーBlack」 全6巻 石ノ森章太郎(1988~1989、小学館) »

・「ブラックジャック創作秘話」 原作:宮崎克、作画:吉本浩二(2011、秋田書店)

[amazon]
週刊少年チャンピオン掲載。
「ブラックジャック」連載当時の、手塚治虫の壮絶なまでに多忙な執筆活動について、当時の関係者を取材して描いていく。

連載中にもその評判は聞いていたが、正直、あまり期待はしていなかった。
感動的シーンだけを集めたお手盛り的な企画になるんじゃないかと思っていたからだ。そもそも、「手塚治虫の話」を、いったいどんなマンガ家が描くのだろう? 手塚っぽい絵だとなんだかにせものっぽいし、かといってまったく違う絵柄でも違和感が出るだろうし……。

と思ったら、マンガとして非常に高クォリティなので感心した。
絵柄は泥臭く、手塚治虫とはおよそ関係ないタイプで逆に引きつけられるし、原作によるエピソードのチョイスやその展開の仕方も非常にうまい。
要するに、本作は「ブラックジャックがどうこう」という以前に、一度「終わった」とさえ言われたマンガ家が中年になってからどのように盛り返していくか、という話なのだ。

しかも、手塚治虫自身が天才で変わり者の、「マンガのような」キャラクターだ。どんなに多忙でもニコニコしながらメチャクチャなことを言い出す。それが他人事としてはものすごく面白い(関わった人は寿命が縮んだだろうが)。

余談めいて入ってくる永井豪のエピソードも、面白い。永井豪ファンも必読だろう。

少年チャンピオン連載だから「ブラックジャック」の時期を中心に描かれているが、その前後の時期のエピソードもぜひともこのコンビのマンガで読みたいところだ。

|

« ・「スカルマン」全7巻 石ノ森章太郎、島本和彦(1998~2001、メディアファクトリー) | トップページ | ・「仮面ライダーBlack」 全6巻 石ノ森章太郎(1988~1989、小学館) »

ノンフィクション」カテゴリの記事

マンガ単行本」カテゴリの記事