« ・「Zマジンガー」全5巻 永井豪(1999~2000、講談社) | トップページ | 【雑記】・「テレビは芸人の救済場所か、完結編」 »

【雑記】・「テレビは芸人の救済場か」

何度も書いているが、テレビバラエティ批判は、いくつかのベタなテンプレに分類される。
テレビ批評、批判というのは他ジャンルとは違い、特殊事情がある。
箇条書きしてみよう。

・いくら口汚く罵っても構わないと思われている。他の創作物に対して慎重なコメントをする人でも、テレビバラエティを罵ることに何らの痛痒も感じないケースが多い。

・「テレビの芸は本当の芸じゃない」という考え。

・「テレビバラエティは、何も考えずつくられている」という無根拠な思い込み。

・「くだらないテレビバラエティ」を批判する人が持ち上げるのは、たいていがNHKのドキュメンタリーである。

今回は、ネットで目にした「深夜テレビは売れない芸人の救済場」という意見について、反論してみたい。

昨今のテレビでブチ込まれたもっとも大きなファクターとしての「不況」の問題はここでは置いておく。
これは完全に私の想像の域を出ないが、「タレント以外」の部分に金をかけられない製作者が、汎用性の高い芸人を起用することが多くなった、ということはありえると思うからだ。

そうでなかった頃も、芸人はテレビに出ていた。当然だが。
で、これも耳学問なのだが、基本的に寄席など以外に活路を求める芸人は、テレビで売れないと食っていけないそうなのである。
どういうことかというと、芸人の成功パターンが、「テレビタレントとして売れる」ということに完全に依拠している、「テレビ」におんぶにだっこの状態にたぶんなっている、ということだ。

ここには構造的にさまざまな矛盾があるが(たとえば「舞台芸」として完成したものを目指しているのに、ゴールはそれとはやや違う「テレビ」という場であったりなど。がんばっていることの内容が次第にねじれていくことによって出世する、というのは芸人をピエロや大道芸人、サブカルライターなども広く含めた場合、非常に特殊だと言える)、とにかくそういう構造になっているわけである。

芸人側としては、起用してもらいたくて当然であり(それがゴールなのだから)、またテレビ向けに芸をみがいてきているはずである。
とすれば、テレビは芸人の「救済場」などでも何でもない、本当に晴れの活躍の場が「テレビ」なのだ、ということができる。

それに対し、芸人に興味のない人からはこのような反論が帰ってくるだろう。
「芸人側の事情など、知ったことじゃない」と。

それに対する反論は、またの機会にすることにする。

|

« ・「Zマジンガー」全5巻 永井豪(1999~2000、講談社) | トップページ | 【雑記】・「テレビは芸人の救済場所か、完結編」 »

お笑い」カテゴリの記事

テレビ」カテゴリの記事

評論とは」カテゴリの記事