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・「あくたれ球団」 北沢しげる(1977、立風書房)

私の知るかぎり、ホラーものも手がける作者の野球マンガ。絵柄から「片岡かつよし」だと思ったら違ってたが、まあ小さな問題です。

暴れものすぎて小学校の野球部に入れてもらえない少年・チョロ松が、はみだし者ばかりを集めて「アウトサイダーズ」を結成。
ひとクセあるメンバーだが、そこそこの大人の草野球チームにも負けないほどの実力を持つ。
彼らはいろんなチームと試合をして勝ち続け、ついに小学校公式チームと試合をすることになった。

「アウトサイダーズ」のメンバーには車椅子の少女・ユキがおり(応援や子守を担当)、彼女は足の手術をするかどうか悩んでいた。「勝ってユキを元気づけよう!」と士気が高まるメンバーだったが、奮闘虚しく敗れてしまう。
しかしユキは笑顔で、「みんないっしょうけんめいやったじゃない」、「きょうのあなたたちを見ていたら 勇気がモリモリとわいてきたわ」と手術を決意するという、本当に、本当にありきたりな展開なのだが、ユキが、

「もし……それでもなおらなかったとしても わたしはぜったい負けないって心にきめたの みんなのようにあかるくたくましく生きるわ」

ここまで描かれて、私は泣いてしまった。だって、「もしなおらなかったとしてもぜったい負けない」って、このテのパターンで普通、言いますか!? たいてい「簡単な手術なのに本人がおびえてるだけ」みたいなご都合主義な設定を入れてあるはずでしょ!?

勝とうが負けようが関係ない。なおってもなおらなくても関係ない。ぜったい負けない。

……正直、今読む必要のある作品ではない。消えていっても仕方のない作品である。だが感動した。マンガにはこういうことがある。

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