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【映画】・「エルム街の悪夢」

監督:サミュエル・ベイヤー
脚本:ウェズリー・ストリック、エリック・ハイセラー

あるとき、女子学生が眠っていたところを何者かに殺される。葬儀のときに、彼女の幼少の頃の写真を観たクラスメイトの女性は、高校で知り合った彼女の幼稚園時代の写真に自分が写り込んでいるのを観る。
実は、学校で知り合った数名のクラスメートたちは、子供の頃、同じ幼稚園に行っていたことを親たちに隠されて育ったのだ。
「眠ったら殺される」……恐怖の連鎖は続き、街の暗部を暴きだす、「エルム街の悪夢」のリメイク。

いや、これは手堅いリメイクなのではないでしょうか。
以下、ネタばれあり。

女学生たちは謎を追ううちに、自分たちが通っていた幼稚園の庭師、フレディ・クルーガーが幼児にイタズラしていることを知る。
彼女の親たちが、当時大勢でリンチにかけて、焼却炉みたいなところに入れて殺しちゃってたんですね。
その怨念によって、たぶんフレディは夢の中で蘇る。

フレディは犯罪者ではあるけど、まあ正式の裁判を受ける権利くらいはあるはずだった。
親たちは、子供たちを証言台に立たせるという残酷さに耐えきれず、フレディを惨殺するという残酷さを選択する。
成長した子供たちは、最終的にはフレディと戦う決意をする。

この流れがスムーズで気持ちがいい。そして合間に、実は「フレディは悪くないんじゃないか」って学生たちが思うくだりもある。親たちが噂を本気にしただけでリンチにかけて殺してしまったのではないかと。
その予想は無残に裏切られるわけだが、このあたり、どれだけ計算して入れたかわからないが、人間、罪悪感のある存在がいちばん恐い。自分にうしろめたさがあれば、なおさら恐いんですよ。

だから、真の変態性欲者だと判明したフレディは確かに恐いけど、学生たちに立ちふさがる「敵」として認識される。罪をつぐなう必要は、子供たちにとってはグッと希薄になるはずで。
その段階で、フレディが「過剰攻撃」になっているわけね。

そして、学生VSフレディという真の戦いが成立する。

惜しむらくは、フレディが自分を殺した親たちではなく、その子供たちに執着する理由が明確だった方が……いやそこまで描いてしまうと露骨になりすぎるか。

最後に殺人ターゲットにした女学生を、大人サイズの幼稚園の頃の衣装を着せて(靴も当時のデザイン)殺そうとするなんていうのは、変態チックでいて下品に流れ切らず、いい演出だと思いましたね。

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