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・「SとM」(1)~(12) 村生ミオ(2005~2008、日本文芸社)

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週刊漫画ゴラク連載。
高校時代、「ま」っすぐ、「ま」じめな性格だから「M男」と呼ばれてきた戸田誠は、今では上司の妻をめとり、一児をもうけて平穏に暮らしているサラリーマンだ。
ある日、出席した高校の同窓会で、彼は「す」きもので「さ」せ子だから「S子」とあだ名のついていた同級生・天海早織とソックリの美しい娘、沙耶に出会う。
沙耶は誠を誘惑するが、その意図は「母を殺した」誠に復讐するためであった……というエロティック・サスペンス。

「がんばって築き上げてきた、平凡だが幸福な家庭が、ちょっとしたきっかけで崩れてゆく……」というのはドラマなどにはよくあるパターンであり、読者対象である三十代~四十代のサラリーマンにはもっとも恐怖することでもあろう。

しかしこの作品、展開が強引過ぎて、なおかつ冗漫。解決はほとんどご都合主義という、困った作品である。
まあ、それだけなら単に「つまらない作品」と言いきってしまえばいいのだが、そうとも切って捨てられないのが、随所に挿入されるギャグとも何ともつかないシーンの数々だ。

「何でここにこんなシーンが入るんだ?」というのが、本筋よりも気になってしまう。
それが村生ミオの元ギャグマンガ家としてのサービスなのか、何か我々凡人にははかりしれない意図の元に行われているのかはわからないが……。

いちおう、本作の主題は「どんな誘惑にあっても壊れない愛し合う夫婦の絆」ということになるのだろう。やや強引にまとめるとすれば、それは村生ミオが少年ラブコメを執筆していた頃とそう変わらないテーマとも言えるのだが、さすがに私も今は大人。

その主題すら、本気で描いているのか疑ってしまうトシになってしまったのである。

・「SとM」(13)~(17) 村生ミオ(2009~2010、日本文芸社)

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