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・「大侵略」 石森章太郎(1977、大都社)

中短編集。この頃の単行本は、まず初出が載っていないのでネットで調べた。
「初出が載っていない」というのは、単につくってる人がズボラとかそういうんじゃなくて、ある時期までマンガって10年、20年前でもそれは「現在」だったからだと思う。ずっと走り続けて、常に先端を走って、その過程で「単行本」が産み落とされていくようなイメージだったんじゃないだろうか。

・「大侵略」
1969年、少年マガジン掲載。
突然、核を保有する大国に、「タスマニア王国」という小国の人々が無条件降伏を要求してくる。要求に従わなければ、「逆爆発装置」で保有している核爆弾を爆発させるというのだ。そして実際に爆発させてしまう。「逆爆発」の装置は本当にあったのだ。
彼らの目的はいったい何か? なぜそのようなことができるのか?

ネタバレになるのでぜんぶは書かないが、要は「世界全体を平和にするためのテロリズム」の話である。
お話は多少破綻していて、石森を語るときにそんなに話題になる作品でもないとは思うのだが、「想像上の超過激テロ」という意味では「スカルマン」に似ている。
で、ネットで調べたら同じ少年マガジンに、その次の年に「スカルマン」が描かれたのだそうだ。

・「永遠の女王ヒミコ」
1975年、プリンセス掲載。
雰囲気SF。

・「迷子」
1962年、SFマガジン掲載。
私立探偵がタイムマシンに乗り込んで、未来の人類の行く末を目の当たりにする。
探偵が出会った未来人の少女が現代で迷子になり、未来で探偵が迷子になり、そして人類そのものが宇宙からみれば「迷子」なのではないか……という展開をキザととるかかっこいいととるか。もちろん私は「かっこいい」の方です。
名作「龍神沼」が1961年。これには「大人な主人公に、恋愛の対象と見なされない少女」が登場するが、本作ではそれをSF的な方法で解決しているところが面白い。
タッチもSFマガジンという掲載誌に合わせて変えている。この辺の器用さも注目にあたいするだろう。すばらしいですね。

・「恐怖体験」
1970年、SFマガジン掲載。
雰囲気SF。

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