【映画】・「ヤッターマン」
監督:三池崇史、脚本:十川誠志
おなじみのギャグアニメ「ヤッターマン」の実写版。
ドクロストーン探索中に行方不明になった父を探す少女のエピソードを中心に、アニメのキャラクターが実写となって展開する。
基本的に、「アニメをそのまま実写化する」という課題によくぞここまで取り組んだ、ということには感心する。
フカキョン最高だった、生頼勝久最高だった、ケンコバ最高だった。
だいたい、三池監督が映画を撮り続けられなくなったら日本は終わりなので、ヒットしているのはよいことです。
ただし、どうしてもひっかかることが2点、あった。
ひとつは、アイちゃんの何とはなしのないがしろ感。
実は、アニメ版の方のアイちゃんの変身シーン(脱いだツナギを投げ上げて、それが空中で裏返って再び身体に装着される)もかなりエロチックだと思うのだが、三池監督にそっちを表現する気はなかったようだ。
他にも、ギャグとギャグをつなげるマジなドラマ部分にどうも適当感を感じてしまったのだが、とにかくアイちゃん描写のテキトーさが目立った。
もうひとつ(コッチの方が重要)は、ドクロベエの正体がまったくなんだかわからなかったことである。
むろん、ドクロベエの正体なぞはオリジナル版のアニメにおいてもとってつけたようなものだったが、しかし映画としてはケジメをつけなければいけないと思うのだ。
なぜ、宇宙人でも悪魔でも、何でもいいから「何か」にしなかったのだろうか?
勝手な想像だが、監督も脚本家も、ドクロベエの正体をどうでもいいと思っていたフシがある(同じ監督の「ゼブラーマン」に関しても、「何で強いのか」とか、そういう私にとって肝心なところが曖昧だった記憶がある)。
おそらく、「ヤッターマン」において大半の人がドクロベエに関しては(声がオリジナルの声優さんでなければならない、ということを重視する以外は)どうでもいいと思ってはいるだろう。
そういう時代なのかもしれない。
しかし、私はそういうところにこだわっていきたい所存であります。
話を戻すようだが、あらためてタツノコプロのデザインと世界観はスゴイなと思った。
実写版のためにデザインをなおした人もエライ。すごい。
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