【ポエム】・「一杯のへぎそば」
今日は大晦日。
マッチ売りの少女は、寒い冬の夜も、マッチを売り続けます。
マッチはいかがですか……
マッチはいかがですか……
向こうから恰幅のいい紳士が歩いてきます。
飛脚も歩いてきます。
ASIMOも歩いてきます。
ピョンピョンピョンラーも歩いてきます。
プポップ戦士・ゴルゴンゾーピャーも歩いてきます。
石も歩いてきます。
馬も歩いてきます。
牛も歩いてきます。
そして、カットが切り替わり、
イカスフュージョンのメロディに乗せて、
スカイダイビングの映像が流される!!
スカイダイビング
サーフィン
スケボー
といったスポーツのハイライトシーンが、フュージョンのメロディに乗せて流されるのだ。
昔、F1のプリントされたカンペンケース買ったけど、どこ行ったかな……。
そんな物思いにもふけってしまう。
通信カラオケで、間違えて入れてしまった曲を消して、
あらたな曲を入れる瞬間の、変な間。
「そのようなことを、大切にしていきたいと思うんですね」
にこやかに語る三田佳子。
三田佳子も歩いてきます。
「メグミルクって……ご存知ですか?」
吉永小百合もやってきました。
マッチ売りの少女は、「どうしてこんなバラエティに富んだメンツが、一方向から歩いてくるのだろう?
そして、どこへ行くのだろう?」
と、疑問に思いました。
マッチ売りの少女は、そっと彼らの後を付けました。
街のはずれに、アパートがありました。
そこに、
紳士も、
プッピョポプピョポーも、
へぎそばも、
パイペンピョンも、
吸い込まれていきます。
「先生。ここで目が覚めたんです。何かの予知夢でしょうか?」
「疲れてますね。カキニクエキスを処方しておきますので。」
「へぎそばは?」
「は?」
「ですから、へぎそばは?」
「なんですって?」
「いえ、何でもありません。」
| 固定リンク