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【雑記】・「同人誌活動は『表現』活動だとまったく理解していない人たち」

同人誌即売会もいろいろありますが、中には「プロ育成」の理念を強く掲げているところもあります。
「同人誌即売会は、カラオケボックスにすぎないのか?」という問題提議が、カタログでなされていたこともありました。
即売会側が「カラオケボックスにすぎないのか?」という問題提議をしたということは、すなわちその主催側は「カラオケボックスとは思っていない」ということです。

・その1
同人誌即売会がプロ育成の場になっている、というのはその存在価値を問われたときの説明としてたまになされることです。
それがアニパロの何かのオンリー即売会だとしても、です。「即売会」総体としてですね。

しかし、本当にそうかどうかは、定量的にはかってみないとわかりません。
実際、「今のマンガはパワーダウンしている」というのは10年以上前から言われ続けていることですし、それとは裏腹に、コミケなどの同人誌即売会は活況を呈しているという矛盾があります。

コミケが盛り上がると同時に、商業マンガも盛り上がらなければ「コミケはプロの育成の場になっている」ということは、ひとまずは言えないでしょう(そこに、「プロとは何か」という問題がからんでいることは私も当然、知っています)。

まあ、そんな関係性についてはひとまずおきます。

そんなことより、即売会が「場」であることが重要だと、自分は思っています。
「プロを育成できるかどうか」の重要性は、あくまでもプロを求めている人間の重要性にしかすぎません。

・その2
驚かされるのは、しかし提供された「場」においてもいろんな立場の人間がいるということが、まったく理解できていない人がいるということです。
もっとはっきり言ってしまえば、大きな違いとして売る側とお客さんは立場が違います。
即売会においては、どちらが上ということではなく、純粋に、それは違います。
売る側が本を買う場合もあるでしょうし、その逆もあるかもしれませんが、少なくとも一人の人間の中で役割も違うし、得られる楽しさ、恩恵も違うわけです。

お客さんが、お客としていい環境を求めるのは当然でしょう。より楽しい買い物ができるに越したことはありません。
しかし、お客さんが、「おれたちも売る側と同じ利益を得、同じたぐいの充足感を味わえるようにしろ」と主張したとしたら、それはおかしいでしょう。
逆でも同じです。もっとも、売り子がお客になる場合はよくありますが、出店しないお客にしかない充足感を味わえるようにしろ、と主張したらやはりおかしいわけです(だからこそ、買い目当てのダミーサークルなどはまずいということです)。

でも、信じられないことに何もかも一緒くたにしてオレに快楽を与えろ、という思考形態の人がいるんですね。驚きました。

まあ、お客が、「売る側」、あるいは表現者と同じタイプの快楽を得たい、と主張することは、レストランの厨房に入って「包丁を握らせろ」というのに近い。
だからいかん、と言ってるんじゃあ、当然ありません。

やろうと思えばそれができるのが同人誌即売会なんですから。
だから、やりたければ文句ばかり言ってないでやったらいい。

今の時代、やる気があれば、ほとんどの場合「場」は提供されています。音楽だってライブハウスで演奏できるだろうし、お芝居だってできるでしょう。トークライブもね。
やりたければ、やればいい。
しかし、実際やるからにはそれなりの大変さとリスクが、当然伴います。

今もあるのか知りませんが、ネットが今みたいに隆盛になる前には、「自分の同人誌を宣伝するための同人誌」っていうのがあったんですよ。「広告費」を払って、自分の同人誌のPRを載せてもらうんです。
まあ、たぶん効果はゼロに近いとは思いますよ。たとえ無料配布だったとしても。
でも、それでも何かやらなければ、と思ってやってました。

努力もしないで、ただ嫉妬心ややっかみだけでものを言っちゃいけないですよ。っていうか、やっかみっていうのは最終的に「笑い」に回収されなければ、言った本人がミジメになるだけです。

ま、まとめとしては、自分がものを表現する「場」がカラオケボックスになるかならないかは、それこそ自分次第、ってことだし、カラオケボックスにすら入らないでやいのやいの言うのはちょっとないんじゃないの、って思うだけですね。

重要な補足ですので、ぜひ読んでください。

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