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【映画】・「アポカリプト」

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監督:メル・ギブソン

古代マヤ文明の時代。森の中で狩りをしながら平和に暮らしていた村に、とつじょ侵略者が現れる。
彼らはピラミッドをつくるほどの文明を持った者たちで、儀式の生贄を必要としていたのだ。
身重の妻と息子を深い穴に隠すことまでは成功した主人公は、捕まって都まで連れて行かれる。
果たして彼は、逃げ出して妻子を救うことができるのか!?

DVDで視聴。まあ、観た方がいいかそうでないかと言えば、観た方がいい映画。
しかし、ネットでざっと調べたが、マヤ文明について相当な誤解・曲解があるらしい。
そこのところは明記しておかないといけないだろう。

完全なる架空のファンタジーだとした場合、非常によくできているとは言える。

あ、こういうこともあるのか

しかし冒頭のいじめ描写には引いたな。

いろいろな残虐描写が出てくるが、何がいちばん残酷かといったら、冒頭に出てきて「子種がないらしいから」と狩り仲間からいじめられまくる男だろうな。

あれ、何のメッセージだったんだろう?

まず、「子種がないらしいから」と、狩った獲物の金玉を食わされる男。しかもすごいまずいらしい。それと、1回しか観てないけどどうも以前から何度も食わせられているらしい。
そして「金玉を食ったから子供ができるなんて、ウソだよ~ん」と狩り仲間からあざ笑われる。

主人公の父親にまで、「これをチンコに塗ってからヤると子供ができるぞ」と、どうもとうがらしみたいな効果のあるものをもらってだまされる。
村に帰ると、奥さんの母親が出てきて、みんなの前で「なんでおまえは子供ができないんだ!!」と罵り、「さっさとセックスしろ!!」みたいなことを言われ、さらにそのばーさんが家の前に立ちふさがって娘夫婦がセックスするときの番人みたいになっている。

最終的には、主人公の父親にまんまとだまされ、「何か塗るとヒリヒリするもの」をチンコに塗って大騒ぎ。
また村人からの嘲笑。
奥さんまで笑われる。

最後に、チンコを水に付けてヒリヒリがおさまった男が自分までおかしくなって笑ってしまう、という演出があってちょっとは救われるものの、こいつがなんでこんなひどいいじめを受けるのかが映画を通してよくわからない。

さらに、「帝国」の侵略が始まってからも主人公の妻は助かるが、「子種がない男」の妻はレイプされ、最終的にはレイプした男を受け入れたとして「妻は地獄に堕ちるだろう」みたいなセリフが出てくる。

本当に、これ何のメッセージなんだろう。よくわからんよ。

監督のメル・ギブソンは敬虔なキリスト教徒らしいが、「子供をつくらない」ことと「子供ができない」ことはまったく別だしなあ。

本来、この映画は「平和に暮らしている部族が、文明の退廃した侵略者に蹂躙される」という図式がなければならない。

しかし、この「子種がない男」へのいじめ描写を執拗に描いたため、観ている私としては「いや、こいつらはこいつらで問題あるだろ」と思ってしまった。

もしかして、ラストのスペイン侵攻がほのめかされるのは、冒頭のいじめへの報復なんじゃないか?

……と、思ってしまうほどであった。

あ、ネタバレになるけど「子種がない男」は、クライマックス直前に死にます。

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