« 【お笑い】ナイナイ再評価 | トップページ | 【ポエム】・「ショックドキュメンタリーシリーズ2」 »

【お笑い】・「ブームはいつ終わるか?」

お笑いブームの潮目(タケルンバ卿日記)
昨日の風はどんなのだっけ?経由。

まず「ブーム」ってことの認識の違いを前提としなければいけませんが、
私は現状のお笑いブームは「すでに、今までのテレビの『ブーム』の期間を超えている」と考えています。

あくまで予想で、はずれたらごめんと言うしかないんだけど、もしもブームが終焉するとしたら、非常に緩やかなものになるんじゃないかと予想しています。

90年代に入ってから、「ブーム」のスパンがすごく長くなっている、ということが「ブームの終焉は緩やかにやってくるだろう」という根拠のひとつです。
80年代は、マンザイブームにしろ、イカ天ブームにしろ、2~3年で終わってますからね。

それが、90年代からは他分野でも「エヴァ」、「ポケモン」、「モーニング娘。」など、ほとんど10年選手のコンテンツが出てきている。
事情はどうせ電通の人とかがくわしいんでしょうけど、外野の私が予想すると、「ブームを簡単に終わらせない」という技術を、平成不況の間に、送り手が磨いたということなんでしょう。

よく、ダンディ坂野だのつぶやきシローだのが「消えた」、「一発屋」などという触れ込みでテレビに出ていますが、そのこと自体が「一発屋」の自己矛盾であってね。本当の一発屋なら、テレビに出られませんから。

アイドルにしたって、「モーニング娘。」がグダグダになった後も、規模は違うかもしれませんがAKB48とか、Perfumeとかが出てきているわけです。
「アイドル」の話にそれますが、「モーニング娘。」登場時は決して「アイドル」という見方ではなかったし、売れてからも、「まるですでに終わった、あるいはマイナー化した『アイドル』をムリクリ復活させた」という、反動的なグループとすら受け取られた部分がないではなかった。

しかし、明らかに受け手に代がわりが起こっているアイドル界で、まったく叩きのめされずに紅白歌合戦にまで出てくるアイドルがいるということで、私の中では「80年代後半の時点でアイドルは終わったわけではなかった。やっと歴史がつながった。」という認識があります。

ま、それも「アイドルの定義」によるんですけどね。

閑話休題。
私はお笑い史的に観て、2000年の「爆笑オンエアバトル」が流行りはじめた頃が今期の「テレビお笑いブーム」の始まりだと思っています。そうすると、すでに7年経っている。
7年も経つと、「それが果たしてブームという認識でいいのか?」と思いますね。
そこには、「だれも知らないカクメイ」が起こっていると思いますが、まあそれはまた別の話。

お笑いが下火になるとしたら、ひとつ考えられるのは(予言として)吉本の地盤沈下、分裂などです。
人数が多いと、バラエティなどのチーム戦には強いですが、全員が近い方法論で動くために「どこで切っても同じ」ということになりかねない。
「アメトーーク」と「やりすぎコージー」と「水野キングダム」で、この辺の集団芸は頂点に達しているので(この三番組は本当に最高。最高すぎる)、その方法論がいったん通用しなくなると何をやってもダメ、という事態になるかもしれない。

もうひとつは、「地上波のテレビ」自体に激変が起こること。要するに、お笑いタレントが出る余地のない番組形態がブームになるかもしれない。外部からのブームで、現状のお笑い芸人が駆逐される可能性は、ないではないです。
しかし、地上波自体が以前ほどの絶対性を持たなくなっているので、どのような番組が流行るかの予想はむずかしいです。

「同じことをやらせたら、関ジャニの方が面白い」とか、その辺のことはあまり心配してません。
そもそも、「SMAP」が通ってきた道なんでね。

自分は、今回のお笑いブームはM-1を通して受け手の認識の変革があったと思っています。だから、ボキャブラ以前の頃とは状況が一変してしまっているのではないかと思うんですよ。
だから、ブームが終焉するとしても、変なしぼみ方はせず、何か広義のエンターテインメントに引っかき傷を残していくんじゃないかと思いますね。

|

« 【お笑い】ナイナイ再評価 | トップページ | 【ポエム】・「ショックドキュメンタリーシリーズ2」 »

お笑い」カテゴリの記事