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・「魔女の騎士」 二ノ瀬泰徳(2007、秋田書店)

Mazyonokisi
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チャンピオンREDに掲載された作品を、まとめたものらしい。
騎士志望者だが生来の気の弱さからか、その願いのかなわないダメ少年・コーディ。彼は、ある日魔女・ピーンセン・オーにとっつかまり、女装させられ、「魔女の騎士(ヘクセン・リッター)」として働くことになる。

強いが孤独な魔女と、彼女を守りたい一心で戦おうとするけなげな女装少年・コーディが活躍するエロチックなハイ・ファンタジー。

デッサンの拙さと、執拗なまでの描き込み(とくにドレスと触手!)に圧倒されまくる本作。「情念を伝えるためには、絵はうますぎない方がいい」という法則が、本作を読んで思い浮かんだほどだ。

ネット上では、作者の正直すぎるインタビューが話題になっているようだけど(「現実の女性が嫌い」、「女性にどうしても感情移入できない、性的な意味で」、「中学生の頃から触手と拷問のイラストを100枚描きためていた」などの発言の数々による)、私はこの人、本気で尊敬しますよ。

もっとも、80年代にもこういう人はいた。そして、80年代なら成年コミックですぐにデビューしていただろう。
しかし、よくも悪くも作者は平成時代を生きて、チャンピオンREDに17回持込みをしたという! 
だからこそ、情念がいい感じで醸成されて本作が生まれたのだと思う。すぐにデビューしていたら、消えるのも早かったかもしれないからね。
また、シリーズ連載でもなかったらしい本作を単行本化した編集部も偉い。この単行本そのものがプロモーションとなるだろうからだ。

なお、少年マンガチックなカタルシスも用意しているところや、描かれるガジェットのデザインのすばらしさがあってこその、女装であり触手であるということもつけ加えておきたい。

個人的興味は、「中学時代から描きためた拷問や触手のイラスト」に女装少年が入っていたかどうかだが、たぶん入ってなかったんじゃないかと勝手に想像するがどうだろうか?
まあ、わかんないけどね。真行寺たつやとかはショタも好きだしなあ。

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