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・「フランケン・ふらん」(1) 木々津克久(2007、秋田書店)

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たぶんチャンピオンRED連載。生命工学の天才・斑木博士の「最高傑作」である少女・ふらんがいろんな人に頼まれて、手術というか人体実験というか、生体改造しまくるブラック・コメディ。

「人体とか死体をおもちゃにしまくる系ギャグ」ですね。日本人には生来的にこのテのブラックギャグはなじみが薄いように思いますが、嫌味になる寸前で屈託ない「人体おもちゃブラックギャグ」を展開してます。

……というか、もちろん日本人にも死体を損壊してはならないタブーは存在するし、美容整形に対するタブーは韓国よりも強いと思いますが、やっぱりこのテのギャグに強いのは欧米だと思うんですね。
おそらくキリスト教のなんかのタブーと関係しているんでしょう。「ゾンビ映画」が、ほとんど文化として根付いちゃってるのもそこに関連しているのかもしれません。

日本はそういうのがないぶん、「肉体をモノとしてもて遊ぶこと」の風刺の意味も、いわゆる宮崎勤事件を境にほとんど消失してしまっていると言っていいと思います。
もちろん「コミックフラミンゴ」とかもありましたけどね、基本的には「人体をおもちゃに」というのは、「風刺」として機能しにくいんです。

そのぶん、本作には屈託というものがキレイさっぱり、ないですね。逆に言えば、風刺臭さもないということです。この場合、いい方向に機能していると思います。作品レベルは、非常に高い。
現代にこういう人体改造ギャグが意味することが、自分にはちょっとわからないですが本作を読んで救われる人もいるでしょう。かつてのスプラッタ映画がそうだったように。

作者あとがきで「ミステリー仕立て」と言われていた、だれかの誕生パーティーの話より、その後の無理心中事件をムリヤリ解決しようとするエピソードの方が、イマドキのミステリー色は強いんじゃないでしょうか。

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