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・「キューティーハニー 天女伝説」全9巻 永井豪&ダイナミックプロ(2001~2004、双葉社)

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週刊漫画アクション連載。
2005年あたりの近未来、警察から委託されて事件を解決するマッチョでセクシーな女探偵・早見青子と、その部下のか弱い少年・羽生久士には、ピンチになるとかけつけてくれる存在があった。
それがキューティーハニー。パンサークローとの戦いは、永遠に続くのか。

コンビニコミックで傑作選が出たので、全部読みたくなってネット古書店で買ってしまった。

全体の印象としては、ハニーより青子の出番が多いという奇異な感じは否めない。というか、こりゃ基本的に青子の物語だよね。

だが、旧アニメでは単に「空中元素固定装置で宝石が欲しい」という単純な悪役だったシスター・ジルやパンサーゾラに遠大な目的を持たせたのは面白い。
正直、連載当時は「ハニー」をデビルマンのサーガに組み込みたいだけなのではないかと思っていてあまりいい感じはしなかったんだけど、ジルとの対決パートはなかなかがんばってると思う。

最近「コミックバンチ」でやっている「バイオレンス・ジャック」を読むと、どうやらサーガの基点を未来にしたがっているという豪ちゃんの構想が見て取れます(私は「デビルマンレディー」もきちんと読んでないんでそっちは確かめてないけど)。

謎なのが、定期的に出てくるミステリ仕立てのエピソードで……。最近の豪ちゃん作品、「金四郎無頼桜」や「探偵事務所H・G」も、ミステリ仕立てのエピソードが多かった。だれか好きなスタッフがいるのかな? しかし、もうちょっとどれも結末に意外性が欲しいところ。

それと、やはり全体通して読むといちじるしく作者の「雄(オス)」度というか「獣(けもの)度」が下がっているのは感じるんだよな。オッパイ描いてても、描いている人は性欲とか感じてないんだろうな、っていう。
いや青子がばんばん脱ぎまくったりセックスしたりするんだけど、青子というキャラクターがハダカになっても何の羞恥心も感じない豪快な性格なうえに、作品全体がカラッと仕上がりすぎていてあんまりエロくないんですよね。

ゴラク版のジャックあたりまで、ヤバかったですけどねえ。スラムキングが奥さんを宙吊りにしたりとか。

でも、全体通してけっこう面白かった。リアルタイムでスルーする必要はなかったと思いましたよ。

なお、もうアマゾンでは古書でしか入手できません。

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