« 【雑記】・ちょっとした欠落をちょっとしたことで埋め合わせる時代であるならば | トップページ | ・「いいなり! あいぶれーしょん」(1)~(2) 中嶋ちずな(2007、富士見書房、角川グループパブリッシング) »

・「任侠沈没」全3巻 山口正人(2007、日本文芸社)

Ninkyo01
[amazon]
別冊漫画ゴラク連載。経済ヤクザとして失敗し、組に大損害をあたえた組長の息子をケジメとして粛清した大紋寺龍伍。しかし帰宅してみれば、自分の妻子が殺されていた……。

現場には組長のライターが。息子を殺された腹いせに妻子を殺されたと信じる龍伍は、東京の会合に向かった組長を殺すことを決意するが、そのとき未曾有の大地震が日本を襲う。
災害で大混乱の状況下、龍伍は「組長(オヤ)殺し」のための旅に出る……。

すでに連載時からの熱心なレビューや、本作のみを毎号紹介するサイトなどもネット上にあり、今年の「ぶっとんだマンガ」としてはすでに有名なようである。

何しろ、行く先々で龍伍がほとんど長ドスひとつで自衛隊や不死身の殺し屋とわたりあう荒唐無稽なストーリーが展開。果てはスペースシャトルで宇宙にまで行ってしまうというむちゃくちゃなマンガなのだ(なんでスペースシャトルに乗るかって? そんなこと私に聞かれてもわからん)。
これまたネット情報だが作者も編集者もノリノリで描いていたようで、この手の作品が大好きな身としてはうれしいかぎりである。

もともと、作者の山口正人は「凶獣イーグル」とかでもギャグとかコメディ的な話はやっていたわけだし。

ただちょっと気になるのは、あまりにもムチャクチャすぎて、「任侠もの」の最低限のセオリーまで放り投げてしまっていること。
だいたい、発端の妻子殺しだって、自分の息子を殺せと命じたのは組長なのだから、それを命じておいて龍伍の妻子を殺すなんておかしくはないか? とか、いろいろと疑問が残ってしまうのであった。

ただ、崩壊しかかった行く先々の街でやくざが暴れまわる、という基本プロットは大好きではある。

|

« 【雑記】・ちょっとした欠落をちょっとしたことで埋め合わせる時代であるならば | トップページ | ・「いいなり! あいぶれーしょん」(1)~(2) 中嶋ちずな(2007、富士見書房、角川グループパブリッシング) »

マンガ単行本」カテゴリの記事