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・「いいなり! あいぶれーしょん」(1)~(2) 中嶋ちずな(2007、富士見書房、角川グループパブリッシング)

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ドラゴンエイジ連載。平凡な高校生・コウキのもとに大量のトイレットペーパーとともに女の子が降ってくる。彼女は雫石、町にとつぜん現れた動かぬ巨人・ダイダラボッチを発動させる何かが体内にあるという半人半機の存在であった。

半人半機は「契約者」を必要とし、それにコウキがなってしまう。契約者は手のひらに光玉がくっつき、それが光の糸で雫石のアソコにつながっている。この玉によって、契約者は半人半機をあやつることができる。

一方、半人半機は常に契約者を誘惑するための媚薬を、アソコからもらしている。契約者と半人半機がエッチしてしまうと、ダイダラボッチが発動してしまうのだ。だから、何かのきっかけでスイッチが入ると雫石は清純なイメージから豹変してコウキを誘惑し続けることになる。
あるいは、そうでないときも何かというと股間から媚薬をもらし続けている。

さらにコウキの姉・薫子は極度のブラコン、というかほとんど近親相姦一歩手前までコウキを愛しているため、年中おもらししている美少女と実姉との狂った三角関係が展開される……。

ひと言で言うと、このマンガものすごく面白いです。単なるゲテモノではなく、よくできてます。
江戸さんに教えてもらったときは「なんだこりゃ!!」と思ったものですが、本当にいいです。売れるのがわかります。

一人ひとりのキャラクターが非常によく立っていて、突飛な設定の中に置かれたそれぞれの立場がきっちり描かれています。雫石の気持ち、彼女を守りたいコウキの気持ち、そして姉・薫子の嫉妬心など……。

基本プロットはやや複雑だし、なんだかごまかしているところもあるのですが(そもそも半人半機ってだれがつくったかに関して、2巻の段階でまだ説明がないなど)。

また、お話の展開や構図、コマ割り、コマ運び、フキダシの流れ、どれもが非常にスムーズで、読むときにストレスをまったく感じません。これは作者にかなりのマンガ力(りょく)があることを意味します。
おそらく普通のラブコメを描いても、そうとう面白いことが描ける人でしょう。

いやこれは本当に感心した。
お話のとっぴさと、それが実力、テクニックに裏打ちされている点において今年度(主にボンクラたちの)話題をさらった映画「グラインドハウス」と比較していいくらいの作品ですよ。またけっこう売れているらしいのが世の中捨てたもんじゃないと思いますね。

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