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【アニメ映画】・「ベクシル 2077 日本鎖国」

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監督:曽利文彦、脚本:半田はるか、曽利文彦

21世紀、日本は国連からの圧力を逃れハイテク鎖国した。
アメリカの特殊部隊員・ベクシルが鎖国して10年経った日本で観たものは……?

わたし的にはこれ、ぜんぜんダメだった。途中で寝てしまった。


まず、いちばん最初のシーンでパワードスーツを着込んだベクシル(美女戦闘員・主人公)が無人兵器を見てこんなことを言う。
「機械の固まりは、好きじゃない」

オイオイ、今おまえさんが装着しているパワードスーツ、機械の固まりじゃんかよ!!

スクリーンに心の中でツッコミを入れた後、急速にこの映画に対する興味を失ってしまった。
「サイバーパンク」という概念すら過去のものになる現在、しょっぱなにこのセリフはないよ。

監督は「アップルシード」のプロデューサーだという。3Dアニメ「アップルシード」は、エンターテインメントに徹しているだけまだボロが出なかった。だがコレはダメだ。人間VS機械なんていう設定、いったい何年前だ。
もちろん「マトリックス」という傑作もあるが、どうせ日本人が人間VS機械という設定で物語をつくったって、「やっぱり人間味がいちばん」で終わるのが関の山(で、実際その程度の話だったと思う)。

「日本がハイテク鎖国」というのも壮大な釣りだったようで、政治的メッセージはほとんどないと言っていい。
もちろん、政治的メッセージがなくても面白い作品はたくさんあるが、まさか911以降に、こんな「ハイテクがあるから鎖国は可能だ」というシミュレーションが成り立つと思っているとは……。
その発想がどこから来たのかぜんぜんわからない。まあかろうじて冷戦時なら何とかなる設定だとは思うが、21世紀にやるものじゃないよなあ……。

半分寝ていたんで細かいことは言えないが、とにかくつっこみどころが多すぎてアホらしくて観ていられなかった。

だいいち、「日本鎖国」がテーマなのに登場人物のだれが日本人でだれが日本人でないのかぜんぜんわからない。日本人ではない主要ヒロイン二名が二人とも黒髪なのはいったいどういう意味があるのか?
とにかく最後までイライラしっぱなしの映画だった。

3DCGは、確かにすごいが冒頭では闇の中のメカによる戦闘シーンがある。「劇場版エヴァ」を観たときも思ったが、この「闇の中の戦闘シーン」、クリエイターはやりたがるのだろうか。実際むずかしいだろうしね。職人魂を刺激されるのかな。でももうやめてほしい。観ている方はただ観にくいだけだから。

まあとにかく設定が陳腐すぎて、CGにはあまり目が行きませんでした。
ただ、「機械のジャンクでできたモンゴリアン・デスワーム」みたいな怪生物が出てきて、それだけはすごいと思った。いちおう公平を期すために書いておくと展開がタルいとかもったいぶっているとか、そういうたぐいの退屈さはない、ということは強調しておこう。

……にしてもキャラクターの掘り下げが薄っぺらいよなあ。「アップルシード」で「有能な女性戦闘員」はもう描いてしまったんだから、少なくともそれとは何か差別化してほしかったですよ。同じスタッフが関わっているならよけいに。

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