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【CD】・「もってけ!セーラーふく Re-Mix001」

Motteke
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「もってけ!セーラーふく」のREMIX集。
音楽的なことはサッパリわからんですが、通して聞いた印象はまあ「普通」かな……。
CDの紙(名称知らない。書籍で言うところの「オビ」、「コシマキ」)に「MADとは違うのだよ、MADとは!」と書いてあったけど、ぶっちゃければ「らき☆すた」に求められているのはREMIXじゃなくてMADなんだよなあ。

どういうことかというと、REMIXというのは完全に原曲を「ネタ」、「素材」扱いするから、どちらかというとリミックスする側の主張が強い。
よくできたMADというのは基本的に「愛情」を感じさせて、なおかつそこには「意味」が入ってないといけない。ある種の批評性というかね。もちろんリミックスにもそういう要素はあるけど、あくまでも原曲を解体して違う曲につくりなおしてしまうのがリミックス本来の姿のような気がするので、「愛」と「意味」を受け取りたいファンにはこのCDはあまり意味がないかもしれない。

というか、「意味」と「原曲の解体」とのはざまでとまどっているような曲が多いと、私個人は感じました。
そんな中、白石みのるがえんえんと歌い続ける「祭みっくす!」がまあいいバランスなんじゃないかと。
逆に言えば、コレを悪ふざけだと感じられてしまうと、本編の「らき☆すた」も楽しめないかもしれない。

さて、以下は私のまったくのたわごとです。

このCDも、きちんとアニメ関連の商品としてコントロールされたものだということを前提として考えると、
アニメの「らき☆すた」のやっていることというのは、とんねるずと電気グルーヴと、もろもろのオタク的アニメと、二次創作をぐちゃぐちゃにしてリリースしたものだという気がする。
「京アニの作品全般」というくくりで語れるほど自分が見ていないのでアレだが、

たとえば「ハルヒ」のテレビの第1話で、わかる人にしかわからない自主映画製作ネタを持ってくる根性、「わかる人にだけわかればいい」という取りようによってはイヤミな感じは、個人的印象としてはダウンタウン進出以前の「東京の笑い」だ。

実写まで入り込ませてしまうある種の傲慢さ、内輪受けを面白がらせようとする自信、それらはかなり「とんねるず的」である(まあ、電グルがとんねるずを毛嫌いしていたことも私は印象に残ってはいるんですが)。
また、本作の音楽に関わっている人、その人を起用している人がアニソンだけ聞いて育ったとはとても考えられない。世代的なことを考えても電気グルーヴの影響はかなりあると思える(というか、現在放送されている他のギャグアニメにもかなりそれは感じる。「さよなら絶望先生」とか)。

ぜんぜんカンケイないコーナー(「らっきー☆ちゃんねる」)が突然始まり、そこの出演者が本編をメタな視点で観ているというのも、80年代っぽい。ダウンタウンが「ごっつ」とか始める頃は、そういうのってもっともっと確信的に、そういうのすらパロディにしようという感じがあったけど、「ショー」としての体裁を保つという意味では、「みなさんのおかげです」の頃を思い出させるよね、って感じだ。

「京アニは小手先で面白がらせようとしているから好きじゃない」とだれかから聞き、なるほどと思ったのだがその「小手先感」、あるいは「してやったり感」こそ、かつての「東京モンの笑い」に不可避的に入り込んでくるものだったのだった。かつて、っていつくらいかというと、いちばん目立ってたのはやっぱり80年代後半。

まあ、もともと「素材」をそのまま持ち込んじゃうタイプのパロディ(「らき☆すた」で言うとアニメ店長の部分とか)というのは「80年代の東京的」な感じなんですよ。ダウンタウンがやるパロディって「それっぽい」とか「あるある」でしょ。「エキセントリック少年ボウイ」に顕著だけど。あ、最近だと「大日本人」か。
だから何だって話ですが。何も関係ないかもしれないけどね。イルカと魚だってあんまり関係ないらしいし、平行進化ってことだって考えられる。

ボケとツッコミとテンポと、お話の面白さで見せていくギャグアニメが好きな人の中にはこのアニメ版「らき☆すた」は耐えられん人もいるだろうな、と思う。「はれぶた」とかが大好きだった人の中には……。
で、それがどういうことなのかというのはちょっと考えてみたい気もするが、たぶん考えないと思う。
昨今のギャグアニメについて考えた場合、「ハヤテのごとく」と「銀魂」も合わせて観ないといけないと思うんで。

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