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【映画】・「大帝の剣」

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監督:堤幸彦、原作:夢枕獏

時は(確か)三代将軍家光の時代。
宇宙から飛来した「オリハルコン」という物質でできた「三種の神器」をめぐって、忍者や怪物、豊臣の残党などが入り乱れて戦う伝奇SF映画。

うーーーーーーーん、「堤幸彦が『大帝の剣』を撮る」と聞いて悪い意味で想像したとおりになってしまった」という印象。
原作が、忍者、怪物、宇宙人、お宝の争奪戦、黒人の血を引く大男などなどをぶち込んで面白かったのは、あくまでも「時代もの」というベースがあってのことで、CGで何でもできる今どきの「映画」になってしまうとあまりにも何でもありになって、面白味が半減してしまうんですよね。

「え? こんなものも出てくるの!?」みたいな驚きが少なくなってしまう。かつて実写でこういうものを撮る場合、「いかに失笑しないレベルにつくり上げるか」がネックだったと思うんですが、今やCGでたいていのことはできるので、むしろ中途半端なものをつくらないにはどうすればいいかが大切になると思います(まあ、そんなこたぁ部外者の私が言うことではないですね。撮ってる人がいちばんわかっているでしょう)。

それと、あまりに印象批評な話で申し訳ないですが堤幸彦監督の映画によくある「フワフワした感じ」は、プロレスや格闘技を念頭に置いた「肉と肉とがぶつかり合う」迫力を文字で再現しようとした夢枕獏の戦闘シーンを描こうとすると、やっぱりどこか現実味が飛んでいってしまって、なんか観ていてハラハラしないというか、「どうでもいいや」って思ってしまうんですよ。
これは三池監督の「龍が如く」の、「金属バットで人間を殴る」というシーンが観客が生理的な痛みを感じないのに暴力性を感じる、ということと似ているけどぜんぜん違う話で、どこがどうっていうのはちょっとうまく言えないんですけどね。

またシナリオも、典型的な「長編を2時間程度にまとめた」出来になっちゃってますね。あまりに駆け足すぎて、伝奇小説の「次はどうなるんだろう?」と思わせながらダラダラ続く、という魅力が失せてしまっている。
山田風太郎的な忍者(あるいは妖怪)が出るだけ出て、見せ場がほとんどなく死んでいくというのは「SINOBI」でも「どろろ」でも感じましたが、いいかげんどうにかなりませんかね?

俳優陣は、阿部寛は頑張っていたと思いますよ。ただハセキョウがねえ……。「宇宙人に乗り移られて、二重人格的にかわいい姫と宇宙人の人格が入れ替わる」という設定なんですが、もう「姫」としてはしゃいでどうこうというトシじゃないでしょう? この人も。
ただ謎の青年剣士「牡丹」をやった黒木メイサと、女忍者の杉本彩は良かったですよ。とくに黒木メイサ。ただ彼女を観るためだけに映画を観ろ、とはちょっと言えません。

クドカンもなあ……。この人の役者のキャリアを知らないけど、あんなに重要な役を割り当ててよかったのかな?
大倉孝二も出てましたが、むしろクドカンの役は彼の方がよかったのでは?

と、まあそんな感じで。

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