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2007年2月

【映画】・「DOA/デッド・オア・アライブ」

公式ページ
監督:コーリー・ユン

ご存じ格闘ゲームの映画化。
まあこういうことを書くと「ハァ!?」と言われそうだけど、観ながら、
「ああ、人間正しかろうが間違っていようが無駄だろうが結果がどうなろうが、自分の道を進まないといけないんだ」ということをずっと考えてました。

自分は単純明快な映画ほど、何か異様に感動してしまうことがあって、そういうときにはむしろ人生の活路を見つけたような気分になるんですよ。
どうせ、人間の考えるべきことって3つか4つくらいないと思うんですよ。
単純明快な映画は、それを思い出させてくれます。

とにかく、アメリカ人の描く「ベタ」っていうのはすごいです(あ、監督は中国人かな?)。「神話」ですよ神話。よく多民族国家だからだとか何だとか言われますが、本当、神なき後の神話をつくり続けているのがハリウッドだな、って思います。

で、神話というのはそんなにヴァリエーションがあるわけじゃないんで、ベタとかワンパターンにおちいりがちなんだけどそんなことは関係ないんです!
だってみんな「スター・ウォーズ」とか「ロッキー」に感動したじゃないか!!
あんなの(「あんなの」ってのは言い過ぎだが)、別に何がどうしたってもんじゃないでしょ。

というわけで、たいへんに面白い映画です。
まあ厳密に言えばクライマックスで多少失速したかな〜とも思うんですが、そんなことはどうでもいいです。
プロデューサーが確か「モータル・コンバット」のポール・アンダーソンで、演出などにどこまで関わってるかわかりませんが80年代にたくさんつくられたSFアクション映画のノリがときおり観られますので、そこを観ながらニヤニヤするのもまた一興。
また、全体的には「80年代的SFアクション映画を、今のCGとアクションのノリでつくり上げたらどうなるか?」という見方もできます。

それとデヴォン青木って、ロッキー青木の娘なんだってねー。知らなかった。
ホリー・ヴァランスが強くってエロくって、めちゃサイコーでした。

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【雑記】あえてリンクしないわ、リンクしたら損だから

なんかどこやらで大森望がラノベについて書いていることに対し、
「SF者がラノベに口出すんじゃねー」みたいな一文があるのをどっかのブログを読んで、
まあいかにも「釣り」っぽいというか本人その意識なくてもそうとられますわね。
リンクはしません。以下のテキスト読んで賢くなってもらったら、こっちが損だもん(笑)。

でもタンカ切るにしても、さすがにもうちょっと勉強した方がいいと思うよ。

続きを読む "【雑記】あえてリンクしないわ、リンクしたら損だから"

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・「昭和不老不死伝説 バンパイア」(5) 徳弘正也(2006、集英社)

Banpaia06

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スーパージャンプ連載。
ここで「昭和不老不死伝説」としての本作はひとつの区切りを迎えた(巻末の予告を観ると次巻は「近未来不老不死伝説」として続くらしい)。
ここまでのテーマを考えると、「人間はピュアなもの、イノセントなものに触れると純粋なゆえにどこまでも残酷になれる」ということか。
「昭和」ってタイトルに付いているが、実はテーマとしては確かに昭和っぽくはある。そこに不満を感じるインテリのみなさんもいるかもしれん。
しかし、展開の圧倒的な迫力、本作の「マンガとしての面白さ」に、このテーマはまだ古さを失っていないと感じる。

911以降、「戦い」を描くことがむずかしくなったと思う。「戦い」というのは比喩のレベルではいくらでもいろんなことができる形態であり、その「比喩」を高度なレベルで表現できるのがマンガや映画のはずなのに、なぜかそれができていない作品が多いのだ。
戦後すぐやベトナム戦争時と比較しないと本質的なことはわからないが、ザックリ予想だけで言うと日本人は骨抜きになっている部分はあるな、と思う。

しかし、本作では「生きる=戦い」ということを充分描いている。
ひさびさに「マンガ」で描かれる「戦い」に満足できた。

ただひとつ気になっているのは、
「人間は完全なる善をなそうとすると地獄をつくり上げる」ということは、わかる。
人間は猥雑でどうしようもなくて、それでもいいところもあって、という曖昧なところを残していかないと大変なことになる、というのもわかる。

では、どんな「理想」を掲げて行動しても必ずそういう結果になるのか。
あるいはそうでない道があるのか。

そこまで、作者は考えているかどうか。
いや別に考えていなくても実はぜんぜんかまわない。徳弘正也という作家の「パワー」を推し量るに、ここしばらくは「つまらないマンガ」を描くことはないだろうと思う。
マンガ、とくに本作のようなストーリーマンガというのは「パワー」だから、テーマがどうだとかそういうところは半分くらいどうでもいいところも、あるにはある。
それこそが「マンガ」の面白さである。

ただ、素朴な疑問として「まったく理想を掲げない状態で人間は生きていけるのか」というのは、私がふだん考えていることでもあるので、そこまで触れてくれれば嬉しいなあとか、まあその程度の感じなんですけどね。テーマにこだわりすぎてつまらなくなった作品なんて、いくらでもあるんだから。

本作の内容に話を戻すと、最初から狙っていたのか展開のなりゆき上そうなったのかわからないが、昇平(マリアを慕う超能力少年)が途中まで篤彦とマリア会のピュアさを信じてた、っていうのが良かったなと思った。
何というか、「愛」をオールマイティのカードと使っておらず、なおかつ昇平のマリアに対する「愛」を描いていたから。

5巻、マンガ喫茶にあれば1日で読める。オススメ。

4巻の感想

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【イベント】・「鶴岡法斎のエログロハイセンスVol.9 〜奇想妄想マンダラ展覧会!〜」

しつこいかとも思いましたが、この時期ネット以外に告知する術がないので告知です。

2007年2月21日(水)
場所:ネイキッドロフト
(ネイキッドロフトHPより引用)
マンガ、小説、音楽、映像など数多のジャンルに潜む「特殊」「カルト」「変」「奇妙」などのキーワードでくくられる存在を提示し、そこから「何か」を見いだし、それと対峙するという哲学的で壮大な「与太話」。トンデモ、エロネタ、バカネタ多数登場!
(引用終わり)

【出演】鶴岡法斎、新田五郎、小林銅蟲
OPEN18:30 / START19:00
¥1,200 (+1drinkから)<当日券のみ>

「ねぎ姉さん」の小林銅蟲氏の出演が決定しました。

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【雑記】まんじゅうの 皮だけ食べて むせび泣き

オッス! オラかりあげクン!
日本中のキャリアウーマンをかりあげにすることを妄想しながら、昼間のデパートをウロチョロする43歳だ!!

それにしても、本当にたまたま平日のいろんなところをウロウロすると、いかに寂しい中年以上の人たちがいることか。オラのかりあげ人生もまだまだ前途多難だ。

あー、ラノベ書いて大もうけしたいなー。
っていうかプロットだけ10万で売るから、後はだれか書いてどんどん賞とかもらっていいよ。
ただし、きちんと10万円はくれよ!!

(以下、ボクの考えたラノベのストーリー)
丸木戸さど江は、ちっちゃくて目が大きくてかわいい13歳だが、ドSだ。
幼なじみの少年・マゾ山マゾ夫は、マゾだ。
さど江は、幼い頃からマゾ夫を調教してきた。
バーナーで背中をあぶったり、カエルを食わせたり、肛門から水道の水を大量に注入したりした。

そんなさど江が恋をした。
バスケ部キャプテン・太郎。さわやかな男である。
さど江は、太郎の前ではデレデレだ。
しかしマゾ夫の前では、ドSだ。

これぞ新機軸、「Sデレ」だ!!!!!

どうせ今の少年の大半はドMなんだから、きっとこれでいいんだろう。

物語中盤からさど江はマルキ・ド・サドの時代にタイムスリップ。
サド侯爵とドS対決!!
一方、マゾ夫はマゾッホの時代にタイムスリップ。
マゾッホと、マゾ対決!!

そして太郎は、身長70メートルに大変身。彼の小便で湖ができた。

民話か!!(欧米か!!)

でも私、サドの時代のこととかよくわかんないんだよな……貴族だったんでしょ? それくらいしかわかんねーや。
貴族だから、きっとうまいもん食ってるよな。
「チャーハン」じゃなくて「五目チャーハン」、
そして「ざるそば」を食べているに違いない。

ちがいなーい!
ち・がい・ない
ち・がい・ない

シンジラレナーイ!!!!!
(超流行語)

あっ、それ
ざっるそば!
ざっるそば!
ざっるそば!
ざっるそば!

ざるそば選手の入場です!!

「超気持ちいい〜」

かっりあげ!
かっりあげ!
かっりあげ!
かっりあげ!

かっらあげ!
かっらあげ!
かっらあげ!
かっらあげ!

河童巻き!
河童巻き!
河童巻き!
河童巻き!

河童巻き!
河童巻き!
河童巻き!
河童巻き!

河童巻き!
河童巻き!
河童巻き!
河童巻き!

テレビにタブーは、
あんのかよ!!

ミッキー安川です!!
ミッキー安川じゃない!!

行くぜ100万台!!
カセットビジョン!!!!!!

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【イベント】・「と学会presents 山本弘『超能力番組を10倍楽しむ本』発売記念  「オカルト番組のウソを暴いちゃえ!」 

と学会presents
山本弘『超能力番組を10倍楽しむ本』発売記念
「オカルト番組のウソを暴いちゃえ!」

捏造をやってたのは「あるある」だけじゃない。オカルト、超能力、UFO番組のスタッフがでっちあげた大ウソの数々を、ビデオで検証して笑っちゃおうという企画。本に収録できなかったネタ、最新のネタもいろいろ。アノ高視聴率番組もデタラメだらけ。あなたはこんなに騙されている!

出演:山本弘(と学会会長)
日時:平成19年3月16日(金)
Open18:30/Start19:30 
場所:新宿ロフトプラスワン
新宿区歌舞伎町1-14-7林ビルB2
TEL 03-3205-6864
料金:¥2,000(飲食別)

#以前三越でやった山本会長の超能力番組解説講座がものすごく面白かったんですが、なるほど、あのときにはもう書籍化の企画は進んでいたんですな。たぶん。

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・「銀河宅配便マグロ」(1) おおひなたごう(2007、エンターブレイン)

Gingatakuhaibin
[amazon]
宇宙の宅配業者・マグロ便の乗組員を主人公にしたギャグマンガ。
「あー面白かった」って感じでいいですねー。個人的には竜宮城に行く話が大好きだ。
宇宙船が水中に入った途端に息を止める、なんてベタベタだけど最高に面白いです。

それと、エンターブレインの単行本は中に挟み込まれているハガキがなんかかっこいいのでみんな見よう。

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【映画】・「本陣殺人事件」

1975年、たかばやしよういちプロ、映像京都、ATG

監督・脚本:高林陽一、原作:横溝正史
出演:中尾彬、田村高廣、高沢順子、水原ゆう紀、常田富士男

推理ものなので、ネタバレ全開で行きます。原作は非常に面白い推理小説なので、内容を知らない人は今回このテキストを読むことはオススメしません。
それより原作や映画の方がぜったい面白いですから。

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【イベント】・「鶴岡法斎のエログロハイセンスVol.9 〜奇想妄想マンダラ展覧会!〜」

前にも書きましたが、また告知です。

2007年2月21日(水)
場所:ネイキッドロフト
(ネイキッドロフトHPより引用)
マンガ、小説、音楽、映像など数多のジャンルに潜む「特殊」「カルト」「変」「奇妙」などのキーワードでくくられる存在を提示し、そこから「何か」を見いだし、それと対峙するという哲学的で壮大な「与太話」。トンデモ、エロネタ、バカネタ多数登場!
(引用終わり)

【出演】鶴岡法斎、新田五郎
OPEN18:30 / START19:00
¥1,200 (+1drinkから)<当日券のみ>

「ねぎ姉さん」の小林銅蟲氏の出演が決定しました。「郵便局のバイトが決まらなければ出ずっぱり」だそうです。
バイトが決まったら中座する、ということだと思います。

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【映画】・「どろろ」

監督:塩田明彦

架空の戦国時代。父親の呪いによって、身体中のパーツを妖怪たちに奪われた子供は、一種のサイボーグ手術を研究している男に助けられ、つくりものの身体を与えられ百鬼丸と名乗る。
彼は、妖怪を一匹倒すごとに、身体のパーツをひとつ取り戻すことができる。
そんな百鬼丸が腕に装着した刀を狙って追いかけ回しているのが泥棒の少年どろろ。百鬼丸とどろろの、妖怪退治の旅が始まった。

以下、ちょっと長めに書くので「続きを読む」で。ちなみにネタバレありです。

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【映画】・「墨攻」

中国、日本、香港、韓国合作映画だそう。
監督:ジェィコブ・チャン

戦乱の中国、「守り」の戦法をとって攻め込まれる人々を救う「墨家」の男、革離の戦いを描く。

正直、ここまでひどいとは思わなかった。言われて気づいたが編集の仕方がヘタで、興味を次から次へとつないでいく集中力がことごとく寸断される。
いやおうなしに戦乱に巻き込まれた人々と、彼らを治める義務を持つ為政者、そして助っ人である革離の関係性がまったく描けていない。
エンターテイメントとして基本的な、戦闘シーンのカタルシスもない。
とにかく最初から最後まで苦痛でしかない2時間だった。

自分は原作の小説は読んでいないがマンガは読んでいる。
日本人の原作で中国を舞台にした原作が映画化され、面白いものができれば国際的にも日本のイメージがいい方に変わるかもしれない、という夢すら抱かせる企画だったのに……。
こんなかたちで潰されるとは。

個人的には金返せ、っていうより金をくれ、ってひさしぶりに思った映画。

(でも、ミクシィレビューでは褒めている人多し。原作原理主義とそうでない場合の温度差も考慮にいれなければならないと思いますがね。)

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【雑記】・すべての「空気」を洗い出したら

最近思うのは、これまで「なあなあ」でやってきたことをすべて「問題」として顕在化させる時代がやってきたのだなということ。
いわゆる「空気」に従って人間が動くと、必ず抑圧される者が出てくる。その目に見えない「空気」を洗い出し、顕在化し、問題を見極めて考えていく、ということが、当然これまでもあったが加速度的に進むのだろうなと。

より正確に言うと、「自分はモノを考えている」という自覚のある人の間では急速に進むのだろうな、と思う。

基本的にはいいことだと思うが、それだけでうまくいくだろうか? という懸念も自分にはある。
人間集団のすべての問題を意識化するということは、それを明文化するということもである。
そして、それを問題として話し合い、直すところは直し、そのままのところはそのままにしていく、という行為は、当たり前かもしれないが特定の人間集団が機能するシステムを「信奉」しなければやっていられないことである。
しかし、それで本当にうまく行くかどうかが心配だ。

「空気」という言葉をことさらにいやがる人もいるし、それに同意もできるがやはりそういうものは存在すると思わざるを得ない。
問題が顕在化したら、たとえをそれを話し合いで解決したとしてもしこりは残るだろう。
ではその「しこり」をも解決できるか? というと、顕在化しないからこその「しこり」なのであってそれはやっぱり無理なのではないか。
それともやらないよりはマシ、と割り切るかどうか。

それと、何でも話し合いで解決しうるという考えに疑問なのは、その「話し合いで決まった」ことの強制力はだれにあるのか、という部分にある。
けっきょく、話し合いで決めてもそれを守らせるのは集団内のリーダー、あるいはもっとミもフタもなく、その集団の「空気」を握っているとか職場なら「査定」の権限を持っているとか、そういうことになるのではないか。
まあそれでいいならそれでいいんだけど……。

あと思うのは、「議論」や「話し合い」だと片方が思っていても、「面倒くさいからここはハイハイと言っておこう、決まったことは後でこっそり従わなければいいから」と思われる場合、平等な話し合いは成立しないということである。
こうなると話しても話さなくても同じだという気がするが……。

いやぶっちゃけ話をしますとね、以前パソコン通信時代、ある会議室で二人がスンゴイもめ事になっちゃって、ギャラリーもいるから当時のパソコン通信にありがちな錯綜した議論になったんだよね。
でも、最終的にはボロカスに言われ放題言われた方が引っ込んだ。

まあ会議室でも常連とか新参者とか、他にもいろいろあって、その場合、ボロカスに言われた方がつっぱればつっぱるほどことの是々非々は別にして、その会議室での立場が悪くなるような状況だった(それがいわゆる「空気」の問題なのかも知れないが)。
だからその人は引き下がったわけで、ディベートのルールにのっとって話し合って負けたわけではなかった。

だけれども、自分が衝撃だったのは、その「空気的に引き下がった相手に対し、そいつをボロカスに言った方は、議論で自分が勝った、と思い込んでいた」ということだった。
こういう場合どうなるのか?
あれはもう10年くらい前のことだけど、今だったらあそこで感じたもやもやさえも顕在化させることができるだろうか?

まあ、どっちみちケンカになった場合はどんな問題が浮き彫りになろうとならなかろうと、両者の関係は修復できないんだけどねえ。

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【映画】・「エラゴン」

悪い王様が支配してる世界で、伝説の「ドラゴンライダー」として認められた少年・エラゴンの冒険を描く。

つまらなかったです……。これほど「義務」で最後まで観た映画も自分としては最近珍しい。とにかく、何ひとつ意外なことが起こらないので退屈です。

ただ、クライマックスのドラゴンと魔物の戦いはなかなか迫力があった。
でもそれだけじゃダメなんだよね映画って……。

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・「未来町内会」(1) 野中英次(2007、講談社)

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「魁!! クロマティ高校」の作者が描くギャグマンガ。
西暦2076年にも町内会は存在していた。電機屋の店主・田尻清が町内会会長に就任したことによるドタバタギャグ……とでも説明すればいいんだろうけど、内容は散漫で別に「未来」でなくても「町内会」でなくてもいいような感じ。

「テレビの映りが悪いけど、電機屋さんが来ると治ってしまう。だから電機屋でないフリをしてくれ」と頼まれる回と、パソコンのOSがゴツいスキンヘッドのおっさんになっているという回は大爆笑だった。
が、「町内でオリジナルのスポーツを考えよう」という「ザルボール」のシリーズと、世紀末っぽいところからタイムスリップしてきた拳法の達人(らしい)男・セキグチタローの話はどうも個人的に乗り切れんかったなあ……。

「クロマティ高校」は、「昔の番長マンガ」というフォーマットがあり、そこから逸脱していく過程が面白かったのだけど、この作品は逸脱すべきオリジンがない、もしくは希薄、というところがネックかもしれない。

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・「ピューと吹く! ジャガー」(11)〜(12) うすた京介(2006〜2007、集英社)

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週刊少年ジャンプ連載。巻末に載っているギャグマンガ。
たぶん11巻の感想は書いてない。理由は、「ギャグマンガの感想は書きにくいから」ということだったと思う。しかしその後思い直した。これは修業だと思うことにしようと。
レビューとしては、「笑い」をテーマにしたジャンルではもっとも方法論が確立されてないのがギャグマンガではないだろうか。だから書く価値があると思ったのであった。
(そんな決意とは裏腹にたいしたことは書かないのであるが)

12巻に関して言うと、さすがにちょっと種切れな感じか……。オチまで途中で放り出したような内容が多いのと、これは私の主観かもしれないが毎回の出来不出来が激しいような気がした。ジョン太夫などの「鉄板キャラ」も活かしきれているとは言いがたいし(あ、でも宇津久島福嗣のエピソードは大爆笑だったけど)。

そんな中、珠玉の名品と思われるのが「ジャガーたちがハマーを商店街のガマン大会に出場させる」話でしょう。いやー笑いすぎてお腹痛かったです。みんな読もう。

それにしても、うすた京介は主人公のジャガーさんやその父親はともかく、キャラ主導で定番のお話を繰り返すことを拒否しているんですかね。よくわかりませんが。

10巻の感想

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【映画】・「悪夢探偵」

監督・脚本:塚本晋也

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携帯電話による暗示によって自殺するという奇怪な事件が発生。女刑事(hitomi)が捜査を開始、同時に「他人の悪夢の中に入ることができる」青年(松田龍平)にも捜査を依頼する。
人の心を読むことができるために苦痛を味わい、また他人から拒否され続けてきた青年は一度はその依頼を拒否するが……。

「悪夢探偵」の設定が曖昧(「人の心が読める」ことと夢に入れることの因果関係が不明)、キャラクターがステロタイプでありつつ描き切れていない、お話の展開がわかりにくい、など娯楽映画としてお客を呼べるかどうか甚だ疑問。
広告は一種のヒーローものとしてお客を呼ぼうとしてうまかったけど(だまされた(笑))。

そういえば塚本監督が脚本家としてどうかはよく知らないんだけど、小説やマンガを原作として付けないプロットの甘さが出てしまっている。それともわざとやっているのだろうか? 自分に自信満々のキャリア女と心に傷を持つアウトサイダーの男のコンビ、というあざとい設定のベタさを回避しているあたり、もしかしたらわざとなのかもしれない。
しかしそれにしても、わけがわからないというよりは説明不足という感じで、しかも、いったん設定を考えてしまえばそんなにむずかしくもないものを説明していない印象なので、やはりだまされ感があるのだ。

ただまったくどうでもいい作品かというとそうでもなく、たとえば「携帯電話による暗示で自殺志願者を自殺に追い込む」という犯人のキャラクターは(設定はありきたりなのだがなんか見た目が)、自分は非常に新しいと思った。っていうか松田龍平よりこっちの方がキャラが立っている。
犯人が発覚してからの展開が陳腐なんだよな……「おれのトラウマの方がすごい!」みたいな不幸自慢対決になっちゃう。これ惜しいんだよな……「トラウマ描写は不幸自慢対決」っていうのを押し進めていけば、ものすごく突き抜けた作品ができたかもしれないのに。でも、たぶん監督にはそういう押し進め方に興味はいっさいなかったんだろうね。

そんなことを思う作品。

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【イベント】・トンデモ映画会、第二回開催決定!!

「第二回トンデモ映画会」開催!
と学会員が厳選したトンデモ映画をオールナイトで上映!

第二回の選者は、唐沢俊一!!
勿論、映画の前には、落語とトークショーもあります!
ゲストは『怪奇大作戦セカンドファイル』の脚本も担当される中野貴雄監督!

落語(瀧川鯉朝)
22:00〜22:20

トークショー(出演:唐沢俊一、中野貴雄監督)
22:30〜23:15

上映作品
・「アマゾン無宿 世紀の大魔王」(1961/東映) 23:30〜0:55
監督:小沢茂弘  主演:片岡千恵蔵
 片岡千恵蔵の、多羅尾伴内をはるかにしのぐ怪ヒーロー“アマゾンの源次”と、進藤英太郎の“ゴールドラッシュの熊吉”の対決! テレビでは絶対放送できない“増沢病院”のシーンを含め、頭からシッポまでぜ〜んぶカルトシーンばかりという怪作。トドメに、ニュー東映のオープニング及びセットデザインが成田亨!

・「華魁」(1983/武智プロ) 1:05〜3:00
監督:武智鉄二  主演:親王塚貴子
 日本映画史に残る異才・武智鉄二の本番映画。原作はなんと谷崎潤一郎。
前半、重厚な遊廓のセットと、それにまったくそぐわない親王塚貴子の棒読み台詞で驚愕したあと、後半でいきなり舞台はアメリカ(と、思えというのが無理なやる気のないセット)に移り、エクソシストのパロディになる!

 いや、信じないかもしれないがホントなのです。

・「狼の紋章」(1973/東宝) 3:15〜4:35
監督:松本正志  主演:志垣太郎
 日本SF最高のスーパーヒーロー、少年ウルフガイ。それを映画にしたらこんなことになっちゃいました、という超話題作(別の意味で)。今では松田優作の幻のデビュー作として有名だが、白い学生服に日本刀という、面堂終太郎チックなスタイル、そして白フン姿も若々しい。観て脱力したときのためにビタミン剤の用意必須!

場所/新文芸坐 池袋駅東口徒歩3分
豊島区東池袋1-43-5マルハン池袋ビル3F

電話/03(3971)9422
日時/2007年3月10日(土)
午後9時45分開場 午後10時開始

料金/前売2300円 整理番号付き/劇場窓口(発売中)&チケットぴあ(店頭のみ、コンビニ不可)にて2/10(土)販売。(メール予約は行いません)
当日2500円

※全席自由で、整理番号(=券番号)順にご入場頂きます。
※終夜興業につき、18歳未満の方はご入場できません。
※上映作品が古いため、作品によっては映像や音声の状態が悪い場合がございます。
 何卒ご了承のうえご覧下さい。

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【テレビアニメ】・「ネギま!?」

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わりと評判がいいので、13話まで観る。
14話、15話は録り逃してしまった。エピソードにひと区切りがつく14話を観ないとストーリー的には13話まで観てきた意味がない気がするが……。
本作を観て、ますます過去のヒロイズムは過去のものになったと思った次第。

14話のあらすじをネットで読むと、「魔法を人に見られてはいけない」という掟を破ったネギが動物にされてしまってどうなるのだろうと思っていたら、「(ネギの魔法を目撃した)生徒全員と仮契約をすればチャラになるのではないか」ってコトで、実際そうなったらしい。

このエピソードが盛り上がるには、それまでネギが生徒たちに何をしてやったか、が問題になる。なぜなら、生徒たちが「ネギにこれだけのことをしてもらったから、恩返しとして仮契約をする」というふうにするのが、まあ普通の物語の常道だから。
でも、13話までの段階で別にネギが普通の先生以上のことを生徒たちにしてやったことはほとんどないんだな。
まあそのままネットで見たような展開になるのは予想がついていたことでもあるが。

何度も書いているが、少年ラブコメとは「零落したマッチョイズム」の結果としてあるので、たとえばネギは妖精みたいなやつから生徒たちを守らなければならないとか、偉大な魔法使いだった父を越えなければならないとかいった従来の「男っぽい義務感とか目標」を持っている。
が、それは物語が要請する、まあある意味「お話を体裁よく整える」以上のものにはなっていない(14話観てないからそこで大逆転があるかもしれないけど、ないものとして)。

したがって、この「ネギま!?」というアニメ全体が、物語がそれ自体が求める何かによって引っ張られて行っている、という印象はまるでない。
そして、それでいいのだろう。少年ラブコメというのは80年代からそういうジャンルだったのだから。

ただ、80年代には「何もやらないこと」、「何かをやることに対して背を向けること」の意義というか、カッコよさみたいなものがあったんだけど、それはそれほど深刻ではない、まあポーズみたいなものだった。それに対し、90年代以降は「何もやらないこと」はもっとシリアスな問題として立ち上がってきている。
ニートや引きこもりというのは、ここ20年くらいのスパンで見ると「無気力世代」と言われたような若者の問題をもっとハードにしたもの、というふうに自分は受け取っている。
そして、それまでの「よくあるパターン」に「マッチョな部分」を切り落とした少年ラブコメが、そうした深刻さに応えているかというと自分にはそうは思えない。
(まあ、いつの時代にも逃避的な作品はあっていいわけだが。私はそういうのも好きは好きです。)

「萌え」というのが、何もかも問題を宙づりにする装置であるならば、まあそれはそれでいい、っていうことになるんだろう。

それと本作に関してもうひとつ言いたいのは、赤松健に関して批判的なことを言うと、よく「戦略的にはすごく頭のいい人だ」みたいなことを言われるんだけど、
何もマンガを自己プロデュースして戦略的に描いてきたのは彼が最初じゃないからね。
それだけで自分は評価することはできない。
しかも、おそらくもっともコマーシャルな分野である「萌え」において戦略的にふるまったからといって、なんか別にそういうところでは感動しないですな。

ここはきちんと書いておきたいけど「少年ラブコメ」だとか「萌え」という分野で、薄っぺらいことは悪ではないとは思う。
ただし、この薄っぺらさが特別なものだと考えることがいいかどうかは別問題だとも思う。

あ、このアニメ自体は引き続き観てみるつもりですよ。

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