【映画】・「バットマン フォーエヴァー」
1995年
監督:ジョエル・シュマッカー
いろいろあって悪人トゥーフェイスとリドラーが登場。バットマンを苦しめる。
なお、バットマンの相棒であるロビンがどのような経緯で加わったのか、も見どころのひとつ。
どうせこんな感想書いてもだれも読まないんだろうなー。
でも自分の夢は、「自分が書いたレビューだから読む」というレビューを書くことです。
それがどんなに手垢の付いた題材でも、忘れ去られたものでも、
私が書いたら「お!? 何かあるな!?」、あるいは「何にもないだろうけどどこか面白いだろう」、
そう思っていただけるレビューを書くことなのです。
「感動の大作」だとか「興業収益ウン十億円達成!!」とか、「こんな名作が観られないのはおかしい! 今すぐ映画館へ!」とか、そういうのだと紹介もされるし耳にも入ってくるわけですが、このテの娯楽映画、アメコミ映画はなかなか「面白い、つまらない」という情報が入って来にくいんですよね。
実際観た人に聞いたとしても、「う〜んまあまあ」とか「まあ、好きな人が観ればいいんじゃない?」という感想になることが多いし。
一部のアメコミファンはこれまた「どこそこが原作と違う、あれあれが原作と違う」とかそういう話になっちゃうし。
それともうひとつは「トラウマ問題」というのがありまして(勝手に問題にしている)。
つまり、「キャラクターのトラウマをえんえんと掘り下げる作劇はもう何とかならないか?」というものです。
確かにそのとおりで、「チーム・アメリカ ワールドポリス」とか、「グレムリン2」でフィービー・ケイツが身の上話をするところを遮ってしまうとか、ああいうのは「トラウマ描写」に対するアンチテーゼだと思うわけです(「グレムリン2」の場合は、パート1との合わせ技での一種の「天丼」にすぎないかもしれませんけど)。
この「トラウマ問題」がアメコミ映画には常に発生しまして、「まあそれはわかったけど、それでトラウマ云々は別にして面白いの? つまらないの?」ということがわからなかったりもします。
世の中複雑です。
でまあ、はっきり言ってこの「バットマン フォーエヴァー」は、個々のキャラクターの「トラウマ」が適度に描かれていないと、この面白さは出ません(「適度に」というところが重要)。
で、そこら辺はきちんとしています。
「バットマン ビギンズ」なんかは、少しトラウマ描写がねっちこすぎるのではないかと私などは思うわけです。
その点、本作は適度なさじかげんでそれらが描かれていきます。
とにかく、バットマンとなるブルース・ウェインが精神科医(だったか心理学者だったか)の女性と付き合うんだから、他は推して知るべし。
ロビン、リドラーともに適度に「なぜそうなったか」が明らかになるし、トゥーフェイスはあまり過去については描かれないですが、「コインを投げ上げて表が出るか裏が出るかを異様に気にする」、「リドラーの立てた作戦を蹴散らしてやりたいようにやる」など、登場人物の中でいちばん「狂気」を感じます。
両親を殺されたバットマン、同じく両親を殺されたロビン、正義の味方だったはずなのに顔に硫酸をぶっかけられてからおかしくなったトゥーフェイス、そして自分の仕事をウェインに認められなかったリドラー。
全員が全員、「マジメに生きてきたのにどこかでつまずきがあって、それでハジケちゃった」人たちなんですよね。
自分は、それに深く共感します。
とくに、リドラーとトゥーフェイスが最後の最後にやっつけられる原因が、彼ら自身の性癖にあること、トラウマゆえにハジけ、そしてトラウマゆえに滅びる、これがこの作品に「味」を提供しているわけで、やっぱりこの映画に限って言えば「トラウマ」が重要なファクターになっていると、言わざるを得ません。
なお、そんな中に入ってしまうからどうしてもヒロイン、チェイス・メリディアン博士の影が薄くなっちゃうんですよね。
もっとずっと昔の作品なら、あるいは「慈愛に満ちた、聖母のような存在としてウェインを愛する」というようなキャラ立ちを確立していたかもしれませんけど、
「自立した女」であるチェイスには、その席はない。彼女が自室でサンドバッグをぶっ叩いているシーンがあり、それをトラブルと勘違いしてウェインがドアを突き破ってしまう、というシーンは、おそらく意図的に配置されたものではないと思います。
が、独身を貫いて狂気(「正義を貫徹する」という一種の狂気)に走ったウェインと、「まともな女性」であるチェイスとのギャップをよく表しているとも言えます。
だから、本当は最後にくっついちゃうのは何かおかしいんだよなあ。「イッちゃってる人」であるウェイン/バットマンを受け入れられるのが心理学だか精神分析だかの学者、というのは、私にとっては悪い冗談にも思える。
逆に、復讐に燃えるロビンが、ウェインの正体を知り、バットマンの仲間になり、自身の復讐心をコントロールするさまはよく描かれていました。ここら辺は、ウェインがいくら「おかしい人」であっても(この辺、決めつけてますが)、若いロビンにとっては偉大なる「先達」なんですよね。
なお、アクションや小道具、メカなどはカッコよくて言うことないです。
面白い映画なので、できれば大きめの画面で観ることをオススメします。
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