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【書籍】・「宇宙人第0の遭遇」 アルバート・K・ベンダー(1995、徳間書店)

Ucyuzindaizero

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・口裂け女の話から始めよう
あらら、ぜんぶ描き終わったところでIEがブツッって落ちちゃって、書いたテキストぜんぶ消えちゃったよ!! こりゃー宇宙人の陰謀かもわからんよ。

何を書こうかと思ったかというと、子供の頃、かなりリアルに「口裂け女」を自分が信じていたということ。……というか、小学校全体が集団ヒステリー状態になってたんだよね。
時は1978年か79年頃。ウチの小学校じゃちょっとしたパニックになってて、「噂として流行る」というんじゃないんだよ。もうみんな実在を信じてたの。
だって「口裂け女を探そう!」って自転車で走り回ってたヤツとかいたんだから。バカだけど、不思議な感覚ではあった。
「口裂け女」のリアリティというのは、非常に不謹慎ながら「あたまのくるった人なのではないか」という点にあった。「ポマードと言うと逃げる」、「べっこう飴が大好き」などの属性は、「空を飛ぶ」とか「壁を通り抜ける」といったようなこととは少し違っていて、「あたまのおかしな人ならそうなるかも」みたいのがあった(本当に不謹慎だけどね)。
で、そこから「100メートルを3秒で走る」という「妖怪性」まではあと半歩、だったわけだ。

・「宇宙人と会った」からUFO研究をやめた男
さて、本題。
本書の著者・ベンダーは、1952年にアメリカでIFSBという民間UFO調査団体を立ち上げた男。それなりに活発な活動をしていたが、翌年とつじょ団体を閉鎖してしまう。その理由は長年、謎となった。
しかし9年後、1962年に本書を出版する。この本には恐ろしいことが書いてあった。
何と、数年前に団体を閉鎖した理由は、「宇宙人に会って、南極の地下基地に連れて行かれて、UFOを見せられて、脅されたから」と言うのだった!
しかも、出版したら非難囂々で、彼自身はUFO研究コミュニティから姿を消してしまうのだった!

しかし考えるほどおかしな話である。同時期にはアダムスキーという人がいた。アダムスキーという人のことを詳しくは知らんが、知性が高く美しい金星人とコンタクトしたと主張し、なんだかありがたい経験をしちゃって、たいそうチヤホヤされていたという印象がある。
もし売名行為のデッチ上げだったとしてもその動機は理解できるし、幻だったとしても、一種の宗教的幻覚だったとしたら珍しいことでもない。

だがベンダーの場合は違う。もし売名行為だと考えた場合、団体閉鎖から9年間寝かしておいて本を出版すればさぞかし驚くだろうという思惑が大失敗、という妙な結論に落ち着く。
いやもしそうだったらそうだったで、「いろんな人がいるなあ」と驚かざるを得ない(というか、それ自体が実にしみじみと考えさせられる話ではないか)。
だがまあ以下は、彼が「本当に宇宙人と会った」と思い込んでいたとして話を進める。

・枯れ尾花に追い回された男
「幽霊の 正体見たり 枯れ尾花」という言葉があるが、彼の場合この「枯れ尾花」に追い回されていたのではないかと感じられる。
たとえば入眠時の金縛りを伴った幻覚だと思われる描写もあるし、日常に「奇妙な偶然」を探したがるクセがあったようにも思う。
しかも、もともとSF・ホラーマニアだったというから、潜在的に「恐いものをみたい」という欲望があり、それを幻視してしまったのだと考えるといちばん説明がつく。

それにしても……普通のアブダクティーと違うのは、彼がまがりなりにも科学的(まあ細かいことツッ込んだら違うかもしれませんけどね)にUFOを解明しようという団体の長でありながら「本物の」宇宙人とUFOを見て会話までしてしまったというところにある。
なおかつそれが徹底して孤独な体験であるという点において、たとえばカルト宗教団体の内部で妄想を複数の人間が補完し合うという状況とも少し違っている。

おそらくある程度教育を受けた人間の、しかも自分の妄想で自分を孤独に追い込んでいく無意識の作業、という点において、
なんだか笑い飛ばすことも可能だがそれ以上に、人間本来の奇妙さというか業の深さを感じてしまったりするのだった。

現在読むと彼の妄想はあまりにも荒唐無稽すぎるのだが、1950年代という時代を考えた場合、少なくとも現在よりは(不思議大好き人間にとっては)ありそうな話だったのではあろう。

1978年頃の小学生の間には生活実感として「口裂け女」は心の中には確実に存在していた。この感覚はたぶん後の「学校の怪談」ブームで出てきた「トイレの花子さん」や「テケテケ」といった妖怪よりも、もっとリアルで、もっと恐いものだったと思いますよ。
だから、たぶん1950年代から60年代くらいまで、まあ大半の人はバカバカしいと思うけどどこかに魅力ある妄想、として本書に書かれている出来事があったんだろうな、ということを考えておかんといけないな、と思った次第。

なお、彼は「グレイを見た」とはひと言も言っていないので本書のグレイの図はよけいだと思う。
代わりにフラットウッズの怪物(彼も見たらしい)の絵を入れてほしかったです。

【参考】
ベンダー・ミステリー(その1)(愉快な鯨)

ベンダー・ミステリー(その2)(愉快な鯨)

3メートルの豆知識 フラットウッズモンスターについて知ろう!!ウンモ星人GOGO!!

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