« 【書籍】・「原田実の日本霊能史講座」 講師:原田実、聞き手:杉並春男(2006、楽工社) | トップページ | 【映画】・「スケバン刑事 コードネーム=麻宮サキ」 »

【雑記】「ネタバレ」を嫌う人を、極端に嫌う人々

広義のオタク系のブログを巡回していると、たまに「ネタバレ」を嫌う人を、極端に嫌っている人に出くわすことがある。
「ネタバレを嫌う」ならまだわかるが、「ネタバレを嫌うこと」を嫌うのである。

前にも何度か書いたことがあるが、「ネタバレ」がアリかナシかというのは、プロットとその作品との関係に対する理解の問題である。
たとえば、高校の「文学史」の副読本などでは、特定の作品を紹介する場合、あらすじまでバラしてしまっていることが多い。
カフカの「変身」で虫に変身したザムザが元に戻れずそのまま死んでしまうことや、「こころ」でだれやらが自殺してしまうことや(そうだっけ? 忘れた)、「走れメロス」で、最後にセリヌンティウスが助かることなんかは、そういうものを読んでみんな知っているのである。

まあ「メロス」や「坊っちゃん」になるとエンターテインメントとの切り分けがむずかしいが、なぜおおかたの純文学作品がそうなのかというと、プロットのひねりがその作品のキモではないからである。

だが逆に、プロットがキモになる小説ジャンルもある。
それはミステリであったり、SFの中のなにがしかであったりする。

これはもう名指しで批判しますが、ずーっと前、ナイロン100℃の芝居を見に行ったとき、
芝居の中で「シックスセンス」のネタバレを登場人物がえんえんとする、というギャグがあったけど、
あれには本当に腹が立ちました。
悪ふざけだね。

「シックスセンス」は、ネタバレされるとその面白さのほとんどは失われるタイプの映画である。

そういう性質の作品が、世の中には確実にある。
そのネタをバラすのは、よくないことだと思う。

「ネタバレは気にしない」とか「ネタバレばかり気にしているヤツはアホだ」という論調の人が、プロット以外の、作品の「機微」みたいなものを味わおうとしていることは私もわかっているつもりですよ。
でも、そういうもののない作品だって存在するし、
私はそういうギミック勝負の作品も、存在価値はあると思う。

それを、ネタバレしてしまうのはよくないし、逆にそういうもののネタをバラされることを気にする人がいても、おかしくも何ともない。

こんな事態になる前は、オタク系のテキストというのは、ネタバレしないのは常識中の常識であった。
なぜなら、オタクの多くがSFファン、ミステリファンとかぶっていたからだろう。
SFとミステリは、ネタバレを嫌うジャンルだから(まあすべてではないけど)。

なお、上記のように「作品鑑賞」のあり方として挑発的に「ネタバレ禁止を嫌う」というのは、まだ百歩譲ってアリだとしても、
無邪気に買った週刊誌の中身なんかを文面まできっちりネットに載せてしまうサイトとか、問題外だと思う。
私にもそういうのは便利だ、という心はあったが、
そういうネタバレが頻出するサイトはもう見るのをやめた。
自分の罪悪感がどうとかいうより、やっている人の無神経に耐えられない。

|

« 【書籍】・「原田実の日本霊能史講座」 講師:原田実、聞き手:杉並春男(2006、楽工社) | トップページ | 【映画】・「スケバン刑事 コードネーム=麻宮サキ」 »

オタク」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/165886/12147938

この記事へのトラックバック一覧です: 【雑記】「ネタバレ」を嫌う人を、極端に嫌う人々:

« 【書籍】・「原田実の日本霊能史講座」 講師:原田実、聞き手:杉並春男(2006、楽工社) | トップページ | 【映画】・「スケバン刑事 コードネーム=麻宮サキ」 »