【映画】・「レディ・イン・ザ・ウォーター」
監督:M.ナイト・シャマラン
公式ページ。
プール付きアパートの管理人(?)をやっている中年男・クリーブランドは、「夜中にプールで遊んでいるやつがいるから何とかしてくれ」と頼まれる。
実際に犯人をつきとめてみると、それは古代から人間に霊感を与えるという伝説の「水の精」だった。
ネタバレされた状態で「シックス・センス」[amazon]を観たがピンと来ず、「サイン」[amazon]を観てラストに大爆笑し、「ヴィレッジ」[amazon]で「ハア?」と思った私だが、本作はけっこう面白かったですよ。
プロットはお芝居的なんだな。「お芝居」っていうのはどういう意味かというと、日本の小劇場ブーム以降の小さい劇団でやるお芝居が好んでやるどんでん返し、それに近いものが本作にはある(まあ、シャマラン作品だから「どんでん返しがある」と書いてもネタバレにはならんだろう)。
シャマランというのは「現象の解釈のあり方」を霊的なものも含めて考え続けている人で、それはつまらないオカルト思考一歩手前まで行くんだけど、今まではヘンな作風で間一髪かわし続けている、というカンジか。
そういう考えを、現状の日本では半分くらいの人は「なし」、残りの半分は「あり」と思っているんじゃないだろうか。
だから本作を観ても「ハア?」って思う人もけっこういると思いますね。
今ちょうど、コリン・ウィルソンの本を読んでるんだけど、その中に出てくるUFO研究家のジャック・ヴァレやジョン・キールといった人たちのUFO解釈、すなわち「現実に確固たる何かがいるんじゃなくて、地球全体、宇宙全体に意志があってそのメッセージとしてUFOなり宇宙人なりが表れる」という感覚に非常に近いと思った。
たぶん、本作の基盤となる「水の精」の伝説ってすべて架空のものでしょう?(本当にあったらすいません) でも架空のものの方がいいと思う。架空の伝説を解釈して見せるというのは面白い思考実験だと思うから。
というわけで、私はこの映画はけっこう好きです。
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