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【映画】狂い咲きサンダーロード

Kuruizaki

1980年、東映セントラル
監督:石井聰亙

実はワタクシのネット活動の中で、もっとも力を入れているもののひとつである

80年代にひたりたい!のコーナー(他の80年代関連作品に関しては、エントリの下の方にある「80年代」というところをクリックして見てください)。

今回は、近未来暴走族映画(?)の本作である。

あらすじは書いてしまうと面白くなくなるので書かない。簡単に言えば暴走族同士でケンカし、ウヨク団体が出てきてそれをまとめようとし、警察が出てきていろいろしようとして、それに従わないで従わないでツッパってツッパってツッパリ通した男の話だ。

以前、「最近のマンガは面白くない」という観点に対し普遍性を持たせようとして失敗したが、コレなら文句ないでしょー、私の私見なんだから……。要するに、「狂い咲きサンダーロード」みたいなマンガがないから面白くないし、「狂い咲きサンダーロード」を否定するような作品を読むと「金返せ」と言いたくなる、というそれだけのことなんです。
いいでしょー、これはあくまで私の個人的意見なんだから。

「80年代にひたりたい」ということと矛盾するが、「究極超人あ〜る」などと同様、優れた作品はその時代を超える何かを持っている。

たとえば、本作は架空の、廃工場のある街、そこの暴走族たち、謎の商売人、ナゾのドラッグ、クライマックスに出てくる主人公の付けるプロテクターなど、設定の何もかもがあまりにも(当時としては)新しい。
「マッドマックス」よりも公開は後だというが、おそらくそれの影響は受けていないし、マッドマックス2よりは明らかに新しい。「北斗の拳」より当然新しい。「AKIRA」よりも新しい。サイバーパンクよりも新しい。
70年代の、たぶんアメリカン・ニューシネマなどの影響を受けつつ、「暴走族映画」としての体裁を途中まで保ちつつ、そのままフワリと浮上して、爆音とともにどこかに飛び去ってしまったような映画だ。

私の知るかぎり、後続の有名作品で、まともに本作に影響を受けたと思えるものはそんなにない(あるいは、そうであったとしても作者が隠しているか)。その意味ではカルト映画である。
プロットの恐ろしいまでの反骨っぷりは、80年代にエンターテインメントの中でほとんど継承されることは無かった。そういう意味では、この映画を支持するような人たちにとっては80年代は迷走の10年だっただろう。

70年代の終わりから80年代初めの作品を見ていると、中には70年代の幕引きとして哀しいほどにマッチしてしまっている、ほとんどその主人公の末路そのものが、その作品の時代の中の位置づけ(破滅してしまうという意味ではなく、あまりにも見事に「終わり」を表現しているという意味)を表していると思える作品に出くわすことがある。
「太陽を盗んだ男」(79年)がそうだった。本作もそうだ。
どちらも、10年先を射程に据えていながら、発表年代での何かの終わりをピタリと見据えている。
しかも、今なお見ていて新しさを感じさせる。

なお、もうすぐ他の作品とともにBOXでDVD化されるらしいです。

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