【映画】青春賛歌 暴力学園大革命
1975年、東映東京
監督:内藤誠
城明第三高校の新番長に任命された天田巧(星正人)は、それまでの番長と違い、生徒会と協力して他校から学園の生徒を守る、とブチ上げる。
そして他校となんじゃかんじゃあって、けっきょくケンカになるのだった。
私は大好きです。ということを前提して言えば、
オープニングの新番長就任儀式が、旧世代の不良グループから気合い注入よろしく主人公がえんえんと殴られ続けるというもので、新機軸の改革派番長という雰囲気ゼロ。
しかも、子分も最初から天田の方針を理解していない。
さらに教師からは警戒され、生徒会長からは嫌われ、ヒロイン(長谷直美)からも嫌われ……。
しかも、家が貧乏で父親思い、ボクシングもできてカナダの農場で働くという夢を持っている天田が、
なんで不良グループの頭目をやっているのか、動機がかいもくわからん。
出演者は、男性はみんな二十代以上、女性は全員髪を染めていて(優等生タイプの子まで)、全員ホステスみたいというのはこの時期の学園ものの、ある意味定番。
さらに、この時期によくあるように新曲の宣伝としてまったく無意味に林寛子が歌うシーンがあり、それはまあいいんだが、1回歌ったらしばらくしてもう1回出てきて歌ったよ!
あと、70年代後半から80年代初めくらいまでに、日本テレビ系のドラマでやたらと勝ち気なヒロインをやっていた長谷直美が出ており、しかもテニスしてパンチラしたりするのでオッサンたちはみんな懐かしいと思いました。
ロケ地は、この頃の東映の映画によく出てくる、たぶん多摩川の近く、セットらしき背景も似たようなのが何カ所も出てくる。具体的に言うと映画「愛と誠」や「ドカベン」で見るようなシーンがひんぱんに出てきて懐かしい。
いい意味でも悪い意味でも、1975年に東映がつくった映画としかいいようがないが、この頃こんなのばっかりだったけど今じゃ頼んだってつくられないもんね。
「手を伸ばせばいつでもそこにあったものほど、時間が経つと消えてなくなってしまう」ことを、
とくに70年代の東映の映画を見ると思うんだよなあ。
ところで、原作は本宮ひろ志だって。どんな作品だったのか、まったく見当つかんよ。
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