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【映画】ホテル・ルワンダ

2004年、米
監督・脚本:テリー・ジョージ
公式ページ
1994年にルワンダで起こった虐殺の中、1200人の命を救ったホテルマンを描いた映画。

いいヤツ、悪いヤツ、利益でしか動かないヤツ、裏切り者、いい意味で定型的な登場人物が出てきて、スリルでハラハラさせ、最終的には(100万人もが虐殺された事実は消えないが)、主人公の肉親が見つかったりと、わりとハッピーエンドで終わる。残酷シーンも適度に抑えられている。
面白かったですよ。
自分は、本作が悲惨な実話を題材にしながら、こういう「いかにも」な定型パターンを取っていることが重要だと考える。後はこの事件(というか政変?)について考えたい人は、本など読んで史実と照らし合わせればいいし、
そうでない人でも映画を映画として堪能できる。
それは、私にとっては重要なことなんだよね。
「つまらないけど、影響力のある作品」を評価する人もいるだろうけど、私はそういう立場は取らないので。

逆に、「プロジェクトX」とか「そのとき歴史が動いた」とか、ああいう何でも定型に当てはめようとするドラマが嫌いな人は、物足りないかもしれないけどね。


さて、ここからは映画を見る前からどうしても書こうと思っていたんだけど、
たまたま覗いたブログで、映画も見ずに「ホテル・ルワンダを日本で上映する会」だっけ?
それをクサして、
さらにあろうことか、「ルワンダの虐殺よりも知られておらず、もっと悲惨な虐殺がある」って書いてるところがあったの。それでその、ナントカの虐殺についてえんえんと説明していた。
その文面も含めて、それですごい不愉快になって。

まあ、社会的な影響力を見込んで映画の上映運動をする人というのは、マジメな人が多いと思いますよ。
そういう人たちが、そういう文章の書き方で、何か納得するかと言ったら、まずしないでしょう。

そもそもが、私も94年にルワンダで100万人も死んだって知らなかったし、当然ナントカの虐殺も知りません。しかし、そういう上からものを見た文章の書き方をする人からものを教わろうとは思わんね。

いや、クサす、ケナすのにもやり方があると思うんですよ。
私は、「華氏911」が日本で上映されたときの論争に関して、「華氏911」の映画の出来からそれを選挙のブッシュ下ろしに利用しようとする態度まで、どれにも納得したりしなかったりした。
でも、どれも私がネット上で見たかぎりでは誠実な意見でしたよ。

しかし、かいつまんで言えば、「ルワンダの虐殺くらいでガタガタ言ってる。おまえら無知だ。もっとひどいことが世の中にはあるんだよ。ほらほら」っていうような書き方して、だれが「どうも、知らないことを教えてくださってありがとうございました」ってなる?
そもそも、そういうことを知らない人に知ってる人が教えてやるのが役目だろ?
ブログやってるなら?

でも、たぶんその「ナントカの虐殺」を知っている知的レベルの人にしか、その言葉は届かないですよ。
要するに、偏差値の高い人同士で言葉をグルグル回し合ってる、パス回してるだけなんだよ。

ものすごく公平に見れば、そういう嫌味さも「知識」というものの楽しさでもあるんだろうけど、
なんかすごくさもしいな、と思ったんだよねえ。
世の中の何の足しにもならないことならまだしも、言っても世界情勢のことなんだからさ。
どうもユーモアがないっていうのかね。

知識を秘匿しておきたいならブログなんてやらなければいいし、
広めたいならもうちょっと口のきき方ってもんがあるだろ、と思いました。

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