【映画】エリ・エリ・レマ・サバクタニ(2006、日本)
監督:青山真治
感染した人々は次々と自殺してしまうという「レミング病」という奇病が蔓延している。
その症状をおさえるのは二人の男がつくるノイズ・ミュージックしかなかった。
大金持ちのじいさんが、孫娘の宮崎あおいを助けるために、二人の男に演奏を依頼する。
これは見た私が悪かった。すいません。私が見るべき映画じゃなかった。
第一に、「自殺をうながす奇病」という設定は面白いが、なぜそれが「ノイズを聞くと抑えられるのか」がサッパリわからない。
第二に、「自殺する人間の切実さ」がまったく伝わってこない。除菌されたようなロケーションは計算されたものだろうが、なんかどうも「エアコンのきいた部屋であれこれ思考ゲームを繰り返している」ようにしか見えなかった。
「これはそういう意図のもとにつくられた映画です」と言われればそれまでだが。
ところで「ラズレズ」というマンガでも、出てくるDJが、ダンス・ミュージックの次に来るのはノイズだ、と言うところで終わる。「ノイズ」は、ミュージシャンにとっては「音楽」という体裁そのものを破壊する福音的なのものなのかもしれない。
それはわかる。それはわかるが、物語の中にノイズを配置するとき、物語自体がしっかりしていないとただの「わからない」ことの方便にすぎなくなってしまう。
「ラズレズ」では、だからこそ「ノイズが流行った世界」は確か描かれないまま、希望として残されたわけだし。
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